看護師の転職は5年目がおすすめ?成功させるポイント・キャリアプランを紹介!
更新日時 2023/02/25
この記事は看護師に監修されています
看護師
城戸あき(しろと あき)
「看護師の転職は5年目がおすすめって本当?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
看護師として5年程度勤めると、キャリアビジョンを考えるようになり退職を検討する方も少なくないでしょう。
経験を積んでいる看護師は、非常に人材価値が高く転職で有利なので、興味がある方は積極的に転職を検討してみることがおすすめです。
こちらの記事では、5年目看護師の転職事情や「辞めたい」と感じた時の対処法などを解説していきます。
転職を検討している看護師の方にとって役立つ内容となっているので、ぜひ参考にしてください!
- 丁度キャリアビジョンについて考える時期でもある
- 給与や待遇面への不満や仕事のプレッシャーが大きく影響している
- 5年の経験があると即戦力として期待されるので、転職で有利
- 転職を検討しているな場合は転職サイトの利用がおすすめ
看護師5年目の特徴
まずは、看護師5年目の特徴について見ていきましょう。
キャリアビジョンを考える時期
看護師5年目になると、基本的な看護業務が大方できるようになり、責任の重い仕事や、プリセプターやリーダーなど、さまざまな役割を任されるようになります。
責任のある仕事を任されると仕事のモチベーションが高まるメリットがある一方で、業務負担が大きくなる点も事実です。
その結果として、心身共に疲れてしまい、キャリア形成に関して考え始める看護師も増えます。
キャリアプランやライフステージを意識し、転職を考え始める看護師も多いので、人生について熟考する時期と言えるでしょう。
離職率が高い
看護師が辞めるタイミングとして多いのが、入職後3年目と5年目です。
2014年の医労連の調査によると、入職後3~5年目で転職する人は12.7%となっており、7~8人に1人の割合で辞めていることが分かります。
仕事の辛さに加えて、5年目はキャリアプランや人生について考える節目でもため、必然的に離職率が高くなっているのです。
看護師5年目で辞めたいと感じてしまう理由
看護師5年目にもなると、基本的な業務が大方できるようになりますが、業務負担も増えます。
また、これからのキャリアプランやライフステージも意識するようになり、「辞めたい」と考える看護師が多いのも事実です。
給与や待遇面への不満
看護師の仕事は激務である一方で、待遇がそこまで恵まれていないのが事実です。
実際に、多くの看護師は給与面に不満を抱えており、それが転職を検討する大きな要因になっています。
人の命を預かる重責を担いながらも、仕事の重要性が給与に反映されていないと、不満に感じるのは仕方のないことです。
看護師によっては、年を重ねるほど業務量も増えてしまい、待遇と仕事量のバランスを考えた結果転職を決断する人も少なくありません。
また、他の病院に就職した人同士で収入に差が出る時期でもあり、自分の待遇に疑問を感じて「現職を辞めたい」と感じるケースもあります。
プレッシャーに耐えられない
ただでさえ責任のある仕事を行いつつも、経験を積むことでさらに業務量が増えることで、プレッシャーをより感じる看護師もいます。
上司や部下から頼りにされ、やりがいも大きくなるメリットがありますが、人によってはプレッシャーも大きくなってしまいます。
その結果、プレッシャーに耐えられなくなってしまい「辞めたい」と考えるようになるのです。
夜勤による負担
看護師の仕事に夜勤はつきものですが、看護師5年目にもなると夜勤の仕事が辛くなってくる時期でもあります。
夜勤は身体への負担も大きく、体内時計が乱れることで睡眠障害を抱えてしまうこともあります。
また、自分の時間や友人と過ごす時間を確保できずに、ストレスを抱えてしまう看護師も少なくありません。
身体への負担を考えた結果、夜勤が無い職場への転職を検討する看護師も増える時期と言えるでしょう。
職場環境が合わない
5年目の看護師は、プリセプターがあることやリーダーとなる機会があり、責任も大きくなります。
仕事のやりがいが増えるのは喜ばしいことですが、プレッシャーを重荷に感じたり、周りの要求に応えられなかったりすると仕事が辛く感じる人もいます。
また、リーダーとしての業務は職員との信頼関係が重要なので、良好な人間関係の構築に苦心している看護師も多いです。
院内の複雑な人間関係がストレスになってしまうと「辞めたい」と考えるのは仕方のないことと言えるでしょう。
同期が辞めていくことへの不満
看護師5年目の20代後半に差し掛かると、同期が結婚や出産を理由に辞めることが増えます。
どんどん同期が辞めていくと、「自分だけが取り残されている」という感覚になってしまい、人間関係や環境に不安を感じ始める看護師もいます。
その結果、「自分はこのままでいいのだろうか」という不安から、異性との出会いが多そうな業界へ転職したり、自分の時間を確保するために転職を検討する看護師が増えるのです。
5年目は転職にベストな時期
看護師5年目は、基礎的な能力に加えてリーダー経験も兼ね備えているため、転職市場で重宝されます。
転職にベストな時期とも言われていますが、具体的な理由について解説していきます。
即戦力として期待できる
看護師5年目は、基本的な業務の理解はもちろんのこと、プリセプターとして指導経験をしている人も多いです。
看護師業界は慢性的な人手不足の状況に陥っており、多くの病院や施設で即戦力スタッフを求めています。
さらに、後輩の指導経験があればより高い評価を得られるので、業務と指導の両方ができる5年目の看護師は重宝されるのです。
新しい職場に馴染みやすい
5年目はまだまだ若手のような存在ではありますが、若い年齢だと新しい仕事や人間関係に柔軟に対応ができる強みがあります。
経験を積んだベテラン看護師は、独自のやり方にこだわりを持っていたり、人によっては新しい環境に馴染めない場合もあるため、諸刃の剣でもあります。
5年目の看護師は、即戦力としてのスキルを持ちながらも新しい環境に柔軟に適応できる力を持っているため、採用されやすいです。
5年間仕事をやり続けたことの評価が高い
5年間に渡って同じ職場で働き続けたという実績は、転職において大きなアピールポイントになります。
5年間の就労は、スキルや経験値が一定以上習得できていることの証明であり、さらに多少の困難では挫けない忍耐力もあると見做されます。
採用側としては「すぐに辞めてしまうリスクが低い」と判断できるので、安心して採用できるわけです。
そのため、これまで働いた年数や実績は積極的にアピールして、自身の価値を伝えていきましょう。
5年目の看護師のキャリアプラン
看護師のキャリアプランは、強みや転職する目的によって様々です。
こちらのトピックでは、それぞれのフィールドで向いている人、管理職を目指す方法について紹介していきます。
総合病院
給料アップやキャリアアップを考えている方は、大規模な総合病院がおすすめです。
看護管理職としては看護部長・看護師長・看護主任がありますが、総合病院であれば運営がしっかりしているので、キャリアアップを狙いやすいメリットがあります。
なお、看護管理職は、治療が正確に行われるように看護チームや病院を円滑に運営することが主な仕事で、総合病院において非常に重要な役割を果たしています。
以下では総合病院の看護管理職について紹介します。
看護部長
看護部長は病院内の看護師のトップであり、看護師の人事や業務計画などの管理も行っています。
また、病院全体のマネジメントも行っており、病院によっては副院長と兼任することもあります。
看護師長
看護師長は、病棟や部門のまとめ役を任されており、現場の看護師と経営を繋ぐ役割を果たしています。
また、看護師の教育や勤怠管理など、人事労務に関連する仕事をとりまとめています。
看護主任
看護主任は、看護の現場におけるチームリーダーであり、中堅看護師が任せられることが多いです。
看護の業務が正確に進んでいるかを把握したり、新人看護師の研修の調整も行います。
若手看護師にとって頼れる存在なので、やりがいも大きいでしょう。
以上にあげたような看護師の役職について、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。是非ご覧ください。
看護師の役職には何がある?階級ごとの役割や給料の違い、管理職に就く方法まで解説
訪問看護ステーション
管理職や経営者を目指したい場合には、訪問看護ステーションもおすすめです。
近年は在宅医療の需要も高まっており、訪問看護ステーションの数はここ5年で1.5倍にも増えています。
施設の増加により、人員補充をする必要性に迫られ、その結果として役職者のポストが多くなっています。また、訪問看護ステーションは看護師が開業できるため、経営者になることも可能です。
訪問看護ステーションの中には給料が総合病院並みに高い場所が多い上に、5年目以降の看護師は即戦力として評価してもらえる可能性が高いです。
その結果、役職に就きやすくなりキャリア形成に良い影響をもたらしてくれるでしょう。
美容クリニック
プライベートの時間もしっかり確保してライフワークバランスを重視したい場合は、美容クリニックへの転職もおすすめです。
美容クリニックは基本的に残業が少なく、夜勤もほぼ無いため、身体的な負担が軽い魅力があります。
さらに、在籍している看護師も多く連休も取りやすいため、プライベートな時間を充実させることができるでしょう。
残業をしたくない人や休みを自由に取得したい人にとって、美容クリニックは魅力的な職場と言えます。
慢性期病棟・介護施設
慢性期病棟や介護施設は、医療行為が少ないので比較的自分のペースで働くことができます。
急性期病院であれば緊急の対応が必要となる場面が多いですが、慢性期病棟であれば決められた仕事をすることが多く、比較的プレッシャーも少ないです。
介護施設の中には緊急時に判断を求められるところもありますが、基本的には責任も小さく自分のペースで働くことができる施設が多い傾向にあります。
介護施設での看護師の仕事内容についてはこちらの記事で紹介しています。
介護施設での看護師の役割・仕事内容|給料や病院との違い・働くメリットまで徹底解説
保育園
子どもの世話が好きな人やチームリーダーなどの業務をしたくない人は、看護師の少ない職場が保育園などがおすすめです。
保育園においても、看護師の臨床経験や医療的ケアの経験を活かして働くことができるため、子ども好きな人にとっては魅力的な職場と言えるでしょう。
保育に関する知識や技能は習得できますが、看護スキルを磨くことは難しいデメリットがあるため、スキルアップを目指している人は注意が必要です。
保育園で働く看護師の仕事内容は?園内の役割や通常のナースとの違いを解説
内科・小児科
結婚や出産の予定があるなど、重大なライフイベントを控えている人や家庭と仕事を両立したい人は、内科や小児科を選ぶと良いでしょう。
内科や小児科には、託児所が病院内にあったりして働くママをサポートする体制が整っているところが多くあります。
また、下記のように全国各地に職場があるので、ライフイベントが起きても転職しやすい強みもあります。
【全国に多い診療科ランキング】
ランキング | 診療科 |
---|---|
第1位 | 内科(63,994 施設) |
第2位 | 小児科(19,647 施設) |
第3位 | 消化器内科(18,256施設) |
一般企業
これまでの看護師の仕事から離れて、一般企業に就職するという選択肢もあります。
看護師の資格を評価してくれたり、これまでの経験を優遇してくれる企業は多いため、看護師以外の仕事に興味がある場合はチェックすると良いでしょう。
また、看護師の仕事を通じて得られたコミュニケーション能力は様々な場面で役立つ上に、場合によっては資格手当が付くこともあります。
一般企業への転職について、以下の記事で詳しく解説しています。
看護師が一般企業への転職に成功するには?求人探しのコツや実際の仕事内容を解説
資格取得をサポートしてくれる病院
看護師としての専門性を高めてスペシャリストを目指している方は、資格取得をサポートしてくれる病院を選ぶと良いでしょう。
なお、スペシャリスト資格としては、認定看護師、専門看護師、認定看護管理者などの資格が挙げられます。
認定看護師
認定看護師とは、ある特定の看護分野において熟練した看護技術と知識を有する看護師を指します。
項目 | 内容 |
---|---|
役割 | 救急ケアや緩和ケアなどの看護分野で、熟練した技術と知識で高水準の看護を提供する |
実務要件 | 看護師として5年以上勤務(3年以上認定看護分野での勤務を含む) |
取得条件 | 認定看護師教育機関で受講し、日本看護協会の審査(書類・筆記)に合格する |
専門看護師
専門看護師とは、患者や患者の家族に対して水準の高い看護ケアを効率よく提供する看護師です。
特定の専門看護分野の知識・技術を深め、看護師以外の関係者と連携して、患者ケアを提供する体制を整備しています。
項目 | 内容 |
---|---|
役割 | がん看護や在宅看護など13の分野において、施設全体や地域の看護の質を向上させる |
要件 | 看護師として5年以上勤務(そのうち3年以上は特定の専門分野で勤務) |
取得方法 | 看護系大学の大学院で特定の専門分野を修了し、日本看護協会の認定審査(書類審査、筆記試験)に合格する |
認定看護管理者
認定看護管理者は、「管理者として優れた資質を持ち、創造的に組織を発展させることができる能力を有する」と認められた看護師を指します。
一般的に、病院や施設の副院長や看護部長など、管理業務を担う人が取得している資格です。
項目 | 内容 |
---|---|
役割 | 病院や施設の管理者として高い知識を持ち、看護サービスを提供できる施設を運営 |
要件 | 看護師として5年以上勤務 |
取得方法 | 1.認定看護管理者教育課程サードレベルを修了 2.看護系大学院で看護管理の分野を終了後に実務経験3年以上 3.師長以上での管理経験が3年以上かつ看護系大学院で看護管理の修士号取得 4.師長以上での管理経験が3年以上かつ大学院で管理に関連する修士号取得 上記のいずれかをクリアした上で、日本看護協会の認定審査(書類審査、筆記試験)に合格 |
5年目の看護師の転職の際の注意点
続いて、5年目の看護師が転職する際の注意点について見ていきましょう。
転職以外で解決できないか考える
現在の問題や不満を解決するために、転職が有力な選択肢であることは間違いありません。
しかし、転職することはリスクを伴うのも確かなので、転職する以外に解決策がないかどうかを確認しておきましょう。
「何のために転職を目指すのか」「どの程度なら我慢して働けるか」を把握することで、転職するべきな否かの判断ができるようになります。
例えば、総合病院などで働いている場合は、転職せずとも異動することで環境を変えることができます。
異動することで悩みが解決することもあるため、転職にこだわりすぎるのではなく、他の選択肢も探ってみることをおすすめします。
年収は下がることも
5年目の看護師は医療業界では貴重な存在で、転職市場で重宝される存在であることは確かです。
基本的に売り手市場なので有利に転職を進められる可能性は高いですが、年収が下がってしまう可能性もゼロではありません。
例えば、病院の経営状況によってボーナスが支給されない場合もあり、退職金の有無次第では「トータルで減給」というケースもありえます。
そのため、年収アップを最優先で考える場合は、事前に病院の経営状況やボーナスの支給実績、また退職金を含めた福利厚生について確認しておきましょう。
評価が下がることも
転職することで看護スキルの評価が下がってしまうこともあるため、この点にも留意する必要があります。
実際に、「転職して認定看護師の資格を取得しようとしたが、評価が低く受験できなかった」という話もあるため要注意です。
特に、キャリアアップを目指して認定看護師や専門看護師を検討している人であれば、現職において資格を取得できないか検討してみましょう。
転職をしない方が良い場合は?
転職を検討している人の中には、必ずしも転職をする必要がない人もいます。
今の病院で環境を変えるための方法を紹介していくので、転職を迷っている方は参考にしてください。
人間関係が合わない
5年目の看護師は、若手看護師やベテラン看護師の狭間に立つなど、他の看護師との連携も必要となってくる時期です。
看護部長や先輩、後輩との人間関係に悩みを抱えてしまうケースもあり、実際に大きなストレス要因となるのは間違いありません。
しかし、ただ単に「人間関係が合わないから」という理由だけで辞めるのはおすすめできません。
結局のところ、どの職場に転職しても人間関係の問題は出てくるので、人間関係を理由に転職しても、また同じ理由で悩んでしまうことになります。
そのため、人間関係について悩んでいる場合は、まず上司や信頼できる仲間に相談して解決策を模索すると良いでしょう。
管理職になりたい
主任や看護師長など管理職を目指す場合は、同じ職場で働き続けた方が有利です。
役職に就くことを目指している場合やキャリアアップを目指す場合、転職はしない方が良いでしょう。
同じ働き続けることで主任になりやすく、また主任として働き続けることで看護師長になれる可能性が広がります。
そのため、看護師長を目指す方であれば、1つの病院で主任として働きながら認定看護管理者の資格を取得するなど、スキルアップを図りながら看護師長を目指すことをおすすめします。
職場選びを成功させるためのポイント
続いて、転職を前向き検討している方へ向けて、職場選びを成功させるためのポイントを紹介していきます。
職場選びを間違えてしまうとキャリアに悪影響を及ぼすので、気を付けましょう。
優先順位を決めておく
まずは転職の軸を決めるために、求めている事項に優先順位を付けましょう。
転職するにあたって必ず実現したいことを決め、それらに優先度を付けて整理することで、職場選びを失敗してしまうリスクを軽減できます。
軸が決まったら、自分の希望を叶えられそうな求人情報を集めていきましょう。
候補先が決まったら、これまでの総合病院での実務経験の有無などを伝え、自身のスキルなどを魅力的にアピールしていきましょう。
退職理由はポジティブに
前職を退職する際には、何らかのネガティブな側面があることが多いでしょう。
実際に「人間関係が悪かった」「職場の雰囲気が悪かった」などの理由であったとしても、正直に伝えるのはよくありません。
転職を目指すにあたって、ネガティブな理由は好まれないため、できるだけポジティブな理由で言い換えることが重要です。
例えば、「看護師としてのキャリアアップを目指したい」「家庭との両立を最優先に考えている」など、ポジティブな気持ちを伝えるようにしましょう。
転職先が決まってから病院を辞める
「早く辞めたい」と思うあまり、転職先が決まらない内に辞めてしまう人がいますが、これはおすすめしません。
転職先が決まらない内に辞めてしまうと収入が途絶えてしまう期間が発生するので、経済的に大きなプレッシャーとなります。
転職先がすぐに決まれば問題ありませんが、必ずしもそうとは限らないので、安心して転職活動をするためにも、在職中から転職活動を進めましょう。
転職先が決まらない内に辞めてしまうと、転職活動中のストレスも多くなってしまうので、結果的にミスマッチを引き起こしてしまいます。
転職サイトの利用がおすすめ
転職サイトを利用すると、求人誌などに載っているような一般的な求人だけでなく、サイト登録者しか見られない非公開求人情報を得ることができます。
また、応募書類の添削や面接のアドバイスなどのサポートに加えて、求人の内部情報も提供してくれるので、非常に頼りになります。
できれば複数の転職サイトを利用することをおすすめしますが、登録しすぎると大変なので2~3つを目安に登録すると良いでしょう。
複数の転職サイトを使う理由としては、より幅広く求人情報を網羅できる点や、自分に合った転職アドバイザーに出会いやすくなるメリットがあるためです。
また、各転職サイトごとにセールスポイントや特徴が異なるので、自分に最も合う転職サイトを軸に据えて転職活動を進めていきましょう。
円満退職のためのポイント
続いて、円満退職のためのポイントを紹介していきます。
転職をする場合はスマートに退職する必要も出てくるので、参考にしてください。
退職したいことを早めに上司へ伝える
退職する意思を固めたら、できるだけ日程に余裕を持って直属の上司へ伝えておきましょう。
退職が迫ってから急に伝えると、体制の維持ができなくなってしまうため、退職を止められてしまう恐れがあります。
また、シフト次第では希望している日に退職できないこともあるため、早めに看護師長に話をしておくと安心です。
退職願のフォーマットを確認する
退職の意志を伝えたら、正式な手続きを書面にて進める段階に入ります。
職場によっては退職願のフォーマットが規定されている場合があるので、事前に確認しておくと良いでしょう。(特定のフォーマットが無いケースもあります)
退職願の例文などは、インターネットなどで検索すればすぐに出てきますが、基本的に「○○の理由で○月○日付けで退職します」という内容を書けば問題ありません。
同僚に感謝の気持ちを伝える
「立つ鳥跡を濁さず」という言葉もありますが、気持ちよく新天地へ向かうためにも、同僚に感謝の気持を伝えておきましょう。
また、自分の業務を引き継ぐスタッフに対しては丁寧に引き継ぎを行い、転職後に残されたスタッフが困らないように配慮するべきです。
気持ちよく送り出してもらえれば新天地でも頑張る気力が湧くので、周囲に感謝の気持ちを伝えることは非常に重要です。
看護師が転職サイトを利用するメリット
基本的に、転職を目指す場合は転職サイトやエージェントの利用をおすすめします。
こちらのトピックで、看護師が転職サイトを利用するメリットについて解説していきます。
面倒なやり取りを代行してくれる
転職活動では、大切なことではありますが応募先に書類を提出したり面接の日程調整をしたりなど、面倒な作業が伴います。
特に、働きながら転職活動をする人にとって、これらの作業は大きな負担となってしまうので、すべてこなすことは大変です。
しかし、転職エージェントを利用すると、これらの面倒なやりとりを全て代行してくれるので、非常に助かります。
転職活動の負担が軽減され、本業など優先するべきことに時間と労力を割けるメリットがあるので、利用しない手はありません。
非公開の求人を紹介してもらえる
転職サイトには、ハローワークや求人誌に載っているような一般求人に加えて、独自に取り扱っている非公開求人があります。
転職サイトに登録しないと見ることができない求人で、非公開求人は一般求人よりも高待遇のものが多いです。
高待遇でありながらも、転職サイト登録者でなければ見ることができないので、競争も回避できるメリットが期待できるでしょう。
もちろん、転職の選択肢を増やすというメリットもあるため、複数の転職サイトに登録して有益な情報を入手しましょう。
条件に沿った提案をしてくれる
転職サイトのアドバイザーは、転職支援に関する経験と知識を豊富に持っています。
そのため、自分の希望に合っている求人や、条件が近い求人をピックアップして紹介してくれます。
忙しくてなかなか自分で求人をチェックできなくても、アドバイザーが条件に沿った提案をしてくれるため、スムーズに転職活動を進めることが可能です。
また、必要に応じて応募書類の書き方や面接対策も行ってくれるので、提案だけでなく様々なサービスを受けることができます。
会社の雰囲気が明確に分かりやすい
多くの転職サイトでは事業所に足を運んで情報収集を行っています。
そのため、求人票に記載されている表面上の情報だけでなく、会社の雰囲気などの内部情報も提供してくれます。
自分一人で転職活動を行う場合、職場見学を申し込んで日程調整しなければならないため、非常に面倒です。
しかし、転職サイトを利用すればアドバイザーから聞くことができ、また自分に合いそうかどうかの意見も聞けるので、非常に有意義です。
看護師のおすすめ転職サイト
それでは、看護師を目指す方におすすめの転職サイトを紹介していきます。
いずれも実績が多く、信頼性の高い転職サイトなので、ぜひ登録してみてください。
ナース人材バンク
※画像出典:ナース人材バンク公式サイト
- 利用者満足度97%
- 年間10万人以上の看護師が利用
- キャリアパートナーは看護師専門、地域専任
ナース人材バンクは、2005年のサービス開始以降、毎年利用者数が増加し続けている信頼の看護師用転職サイトです。
現在では年間10万人以上の看護師が利用しており、実績だけでなく評判も優れています。
利用者満足度は97%、転職実績はNo.1を誇っているので、誰でも安心して利用できるでしょう。
なお、相談に応じてくれるキャリアパートナーは看護師専門・地域専任なので、担当地域の医療機関に関する情報を熟知しています。
応募書類の添削や面接指導だけでなく、条件交渉まで行ってくれます。とくに、条件交渉は自分で行いにくいため、心強いサポートと言えます。
ナース人材バンクで転職する!レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
- ともだちに勧めたいサービスランキング第1位を獲得
- 求人数は12万件以上で日本有数の充実度
- LINEでも転職相談ができる
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)は、累計利用者数40万人を突破し、またレバレジーズ株式会社が行ったアンケートモニター調査で「ともだちに勧めたいサービスランキング」で1位に選ばれた実績を誇ります。
つまり、実績と評判の優れた看護師用転職サイトなので、看護師転職を目指す方は登録するべき転職サイトです。
求人数は60,000件を超えており、これは看護師転職エージェントの中では日本最大級規模です。実績と評判が高い転職サイトで、幅広い求人から情報を得たい方におすすめです。
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)は、企業に直接足を運んで情報収集をしているため、表面上の情報だけでなく内部情報にも精通している点が魅力です。
また、電話やメール相談だけでなく、LINEでも相談できるので、忙しい方でも気軽に隙間時間を使って転職活動ができる点も魅力です。
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)で求人探し!マイナビ看護師
※画像出典:マイナビ看護師公式サイト
- 5年連続”看護師の転職サイト認知度”N0.1
- 求人数は80,000件以上
- 大手人材紹介マイナビ運営で信頼度抜群
マイナビ看護師は、大手人材紹介会社であるマイナビが運営している看護師転職サイトで、認知度は抜群に高いです。
2023年3月現在、約80,000件の求人を取り扱っており(独占求人を含む)、豊富な選択肢の中から理想の転職先を選べる点が特徴です。
求人内容は幅広く、医療機関の他にも一般企業、美容クリニック、介護施設まで多岐に渡るので、看護師からのキャリアチェンジを検討している方にとっては頼りになるサイトと言えるでしょう。
豊富な選択肢から再就職の第一歩を検討できるのはもちろん、求人情報の読み方や履歴書の書き方など、転職に欠かせないサポートも丁寧に行ってくれる点も好評を得ています。
マイナビ看護で求人情報をチェック!看護師5年目はやり直しがきく強みがある
看護師5年目の方は、年齢としては20代後半の方が多いでしょう。
20代後半は、年齢的に若く、体力があるため看護師の転職市場では歓迎されます。看護師としてのキャリアアップや他業種へのチャレンジも含めて、興味がある分野への転職を検討してみることをおすすめします。
失敗してもやり直しが利く強み
もし現在の仕事とは異なる診療科へ転職したい場合や、看護師経験を活かせる似たような業種への転職も検討している場合、積極的にチャレンジすることをおすすめします。
もちろん、転職に限らず職場内で異動を希望するといった形でも構いません。
20代の方はまだ社会人経験が豊富と言えない以上、「自分を採用してくれる転職先があるのか」「現状維持の方が安心できるのでは?」など、様々な不安が浮かぶのは仕方の無いことです。
どの道を選ぶべきか時間をかけて悩むよりも、興味がある分野があるのであれば、まずは実際にやってみる方が遙かに有意義です。
転職先や異動先が自分とマッチしたら言うことなしですが、20代後半の方はまだまだ若く貴重な労働力なので、もし転職や異動をして「何か違うな」と感じても、すぐに方向転換できます。
40代後半や50代の方の場合、転職先を間違えてしまうとキャリア構築をリカバリーするのは難しいのが実態ですが、20代であればいくらでもやり直しが利くので、極度に環境の変化を恐れるのはもったいないです。
他業種への転職も同様
看護師とは全く異なる世界への転職を検討している方も、リスクを取って積極的にチャレンジすることをおすすめします。
人間は生きている限りミスをしてしまうものです。「100%成功する転職」「絶対失敗しない転職」をすることは難しいです。
自分の中で頑張れそうか、やはり看護師路線に戻る方が得策なのかは、実際に転職してみないと分かりません。
先述したように、若い人はやり直しがきく点が強みなので、もし選択を間違えてしまったら軌道修正して心地よく働ける場所をまた模索すれば良いのです。
近年は転職することが当たり前になりつつあり、転職サイトなどのプラットフォームも整備されているので、これらを有効活用しない手はありません。
リスクを取らないとリターンを得られないのは人生の鉄則でもあるので、ぜひ若さを活かして様々なチャレンジをしてみてください。
看護師経験は保険にもなる
何より、看護師経験は一種の保険にもなります。
日本は高齢化社会が進展していくので、今後は介護や看護の福祉分野の人材の需要は高まっていきます。
未経験者よりも経験者の方が採用する側としては好印象を持つのは当然なので、経験者であれば将来的に看護師として働き直すことが可能です。
地域のクリニックをはじめ、介護施設においても看護経験がある人は採用されやすくなるので、もし転職をして「やっぱり看護師の方が自分には向いている」と判断したら、方針転換して自身の経験をアピールすれば良いでしょう。
看護師向け転職サイト利用の主な流れ
続いて、看護師向け転職サイトを利用する際の主な流れを紹介していきます。
公式ページから登録
まずは、インターネットで登録したい転職サイトの公式ページへ飛び、登録する画面を開きましょう。
転職サイトが「転職サービス」なのか「派遣サービス」なのかを確認し、ニーズに合っている方を選んでください。
派遣看護師を目指す場合は派遣サイトを利用し、直接雇用の転職を目指す場合は転職サービスを行っているサイトを選びましょう。
担当者からの連絡を待つ
サイトへの登録が済んだら、数日程度で電話かメールにて担当者から連絡が来ます。
希望の勤務先施設の種類や希望年収など、どのような転職を目指しているのかを聞かれます。
その後、面談希望日の日程調節に入るのが一般的です。
担当のエージェントと面談
日程調整後に転職エージェントと直接会い、転職の方向性を詰めていきます。
- スキル・職歴
- 希望している働き方
- 得意業務
上記のような内容をヒアリングした上で、マッチした求人情報をもらえます。
求人の紹介を受ける
面談後も、担当の転職エージェントがマッチしている求人情報を送ってくれます。
その中で、自分の要望を伝えることでミスマッチのない求人選びができるので、コミュニケーションは密にしておきましょう。
履歴書・職務経歴書等の書類添削
応募したい求人があれば、履歴書・職務経歴書の添削などをしてもらいながら応募します。
応募書類の書き方が分からない場合は、エージェントと相談しながら完成度を高めていきましょう。
当サイトでも、職務経歴書の書き方について具体例も交えて紹介しています。是非参考にしてください。
【例文付き】看護師の職務経歴書の書き方|テンプレート・見本や履歴書との違いも紹介
求人に応募
応募書類が完成したら応募書類を送り、希望転職先の書類審査に進みます。
書類選考なしでいきなり面接というところもあるので、その場合は下記の面接対策を行うことになります。
面接対策
転職希望先が「どのような人材を求めているのか」を踏まえた上で、「自分のアピールポイントの伝え方」などのアドバイスを受けながら対策を進めていきます。
1人での転職活動を行っていると効果的な対策ができませんが、エージェントと対策を練ることで万全の対策ができます。
転職時の面接への対策法については、以下の記事でも解説しています。是非ご覧ください。
看護師の面接の質問と対策|回答例や逆質問から新卒や転職などのケース別対策も紹介!
面接を突破し転職完了
面接を通過し、内定を得ることができれば転職活動はほぼ完了です。
就業開始までに転職先から準備するものを求められたら、それらを忘れずに準備しておきましょう。
また、就業開始後でも転職エージェントに悩みの相談ができるので安心です。
5年目の看護師によくある質問
最後に、5年目の看護師によくある質問を紹介していきます。
5年目の看護師の平均の給料は?
5年目看護師の平均の給料は約427万円で、ほぼ日本人の平均年収と同じです。
もちろん、病院の運営母体や診療科によって差が出てくるので、あくまでも参考程度に留めておきましょう。
5年間の看護師経験があれば人材価値も高いので、年収アップを狙えるでしょう。
5年目の転職でおすすめの転職先はどこ?
おすすめ転職先はキャリアプランや経験によって異なりますが、下記のような場所が候補となります。
- 民間病院
- 大学病院
- 介護施設
- クリニック
- 美容クリニック
- 保育園
- 訪問看護
各職場にメリット・デメリットがあるため、希望している働き方などを勘案して転職先を絞り込んでいきましょう。
ハローワークは使える?
ハローワークでもいい求人が見つかる可能性がありますが、基本的にハローワークの利用はおすすめしません。
ハローワークは無料で求人が出せるので、全体的に求人の質が低い傾向にあるためです。
また、看護師の転職に特化したサポートも受けられないので、あえてハローワークを利用する必要はないでしょう。
退職の切り出し方は?
退職の切り出し方に悩んでいる方は、下記のポイントを意識してください。
- 転職を決意するまで誰にも言わない
- 引き留められても意思を曲げない
多くの場合で引き留められますが、「既に内定をもらっている」など伝えて、残る意志がない旨を伝えましょう。
また、転職エージェントからは退職の切り出し方などに関するアドバイスももらえるので、有効活用しましょう。
辞めたら今の職場に迷惑がかかる?
辞めることで何かしらの迷惑はかかってしまいますが、それは仕方のないことなので気にしなくても大丈夫です。
残ったスタッフの負担が増えるのは確かですが、あくまで一時的なもので気にする必要ははありません。
どうしても気になる場合は、できるだけ早く退職の意向を伝えて、十分な引き継ぎ期間を設けると良いでしょう。
5年目で貯金がなくても転職可能?
貯金が無いのであれば、必ず転職先を決めてから退職しましょう。
貯金額が多ければじっくりと転職活動できますが、貯金がない場合は妥協しがちです。
とはいえ、5年目の看護師の人材価値は高いので、基本的に「貯金がなくても転職できる」という理解で大丈夫です。
5年目の退職金は?
マイナビの調査によると、看護師5年目の退職金の相場は30~50万円となっています。
当面の生活費になるのはもちろん、転職先からの初任給までの間が空いてしまっても安心できるでしょう。
5年目看護師の転職まとめ
- 自身のキャリアや待遇に不安を感じている場合は、転職を検討するのがおすすめ
- 看護師経験が生かせる職場は非常に多い
- 自身の仕事に対する価値観や優先順位を決めて転職先を絞ろう
- 転職サイトでは手厚い転職サポートを受けられる魅力がある
5年目の看護師は人材価値が高く、多くの医療機関で歓迎されるので、非常に魅力的な人材です。
売り手市場で好待遇の求人を探すことも可能なので、現職からの転職を検討している方は転職サイトを活用しながら様々な選択肢を模索しましょう!
この記事は看護師に監修されています
看護師
城戸あき(しろと あき)
国立病院・大学病院で消化器内科、整形外科、内分泌内科を経験。現在は子育てと両立できるようフリーランスに転身し、医療ライターとして活動中。