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ツミ(雀鷹)ワシタカ科

作成・発信部署:都市整備部 緑と公園課

公開日:2009年2月16日 最終更新日:2023年6月5日

画像:マツの梢に止まるツミのメスの写真(拡大画像へのリンク)

マツの梢に止まるツミのメス

(画像クリックで拡大 31KB)

初夢は富士、鷹、なすび

 ツミは日本にいる鷹の仲間の中で最小の種類で、主に小鳥を捕らえて食べる鷹です。オスは瞳の色が赤く全長約27cmでヒヨドリ大、メスは瞳の色が黄色く全長約30cmでハト大です。鷲鷹の仲間というのは雌雄で大きさが違うものが多く、オオタカやこのツミは一見して雌雄を判別することができます。大きさに応じて狩る獲物の大きさも変わり、ツミのオスはスズメなどの小鳥を狩ることが多く、メスはそれより少し大きなムクドリなどを狩ることが多いようです。筆者は今まで多摩地区で数つがいのツミの繁殖を観察しましたが、オスが巣に運ぶ餌のほとんどはスズメでした。

 通常4月下旬から巣作りをおこない、5月に抱卵から孵化とすすみ、6月下旬には巣立ちを迎えます。この時期は他の野鳥も子育てが盛んで、餌となる小鳥の若鳥も多いのです。また、巣立ったばかりの若鳥は、捕らえやすいセミをたくさん食べていました。そのときの様子はあたかも狩りのトレーニングをしているようです。餌となる生き物の増加に合わせて子育てをする巧妙な自然の仕組みには驚かされます。

 ツミは雌雄ともにピョーピョピョ…という特徴ある大きな声で鳴くので、林の中にいても存在がわかりやすい野鳥です。今から30年くらい前までは、山地や丘陵地を中心に生息していましたが、都市的な環境の中で見かける機会が増えてきた野鳥の一つです。ツミは留鳥ですが、冬にはより暖かい地方へ渡る個体もいるそうです。三鷹市内でも比較的多く見かけるようになってきていますから、チャンスに恵まれれば観察できるかもしれません。

 冬は、ツミとよく似たハイタカや、精悍な姿のオオタカなどの鷹が身近な場所に増え、見る機会も多くなります。寒さの厳しい時期ですが、初夢で見ると縁起が良いといわれる「富士、鷹、なすび」の一つにも上げられている「鷹」の観察にお出かけになりませんか。

参考文献
BIRDER 2005年6月号 ツミとサシバ増えた猛禽・減った猛禽 文一総合出版

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