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北西角の雨庭詳細(テキストページ)

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2020年12月12日

四条堀川交差点北西角の雨庭について

 四条堀川交差点北西角の雨庭について,ご紹介いたします。
 この雨庭は,まちのにぎわいに華を添える「にぎわいのみどりづくり」の一環として京都市が整備し,令和2年3月に完成しました。
京都の庭園文化を活かした枯山水(かれさんすい)で,雨水を車道側の吸水口より取り込みます。また植栽の周辺には砂利などを敷き詰めた洲浜(すはま)を設けています。この砂利などは深いところでは約30 ㎝の厚みがあり,雨水を効率的に貯留・浸透させるしくみを備えています。
 植栽には,カスミザクラなど10種類以上の植物を施しており,四季折々の自然を感じることができます。景石には,加茂七石のひとつ,貴船石をはじめとした京都を代表する銘石を使用しており,日本庭園としても楽しんでいただけます。

 ※枯山水とは,水を用いず,地形によって山水を表す庭のことです。石組みを主とし,水を表すのに砂や小石を用いることがあります。

植栽配置図

高木・中低木



カスミザクラ


ユスラウメ


クロモジ


ニシキギ


キンメイチク


イチゴノキ


ヒメナンテン

地被類



コグマザサ


ジャノヒゲ


ヤブコウジ


キチジョウソウ

植栽詳細

高木・中低木

カスミザクラ

 ソメイヨシノよりも1~2週間遅れて白色またはわずかに紅色をおびた花をまばらに咲かせます。樹皮に横に長い皮目があるのが特徴です。果実は球形で黒紫色に熟します。秋になると美しく紅葉します。



ユスラウメ

 バラ科サクラ属に属する樹木。4月初旬に白~淡紅色の花を枝いっぱいに咲かせます。6月になると直径1cm ほどのサクランボに似た真っ赤な実をつけます。


クロモジ

 山地に生え,2 ~ 6m ほどになります。樹皮に現れる黒い斑点が並んだ文字のようであることから,この名が付けられたとされています。果実は直径5mm 程度の球形で,9 ~ 10 月頃になると黒く熟します。樹皮や材に独特のよい香りがあることから,楊枝や細工物などに利用されてきました。


ニシキギ

 秋の紅葉が美しく,ニシキギという名前もそれに由来しています。ニッサ,スズランノキと共に世界三大紅葉樹と称されています。枝に翼のようなものが発達するのが特徴です。

キンメイチク

 マダケの園芸品種。稈(かん)の芽溝部には緑色の縦縞が入り,そのほかの部分は黄金色をしています。緑色の縦縞が交互に見られ美しいコントラストが楽しめます。



イチゴノキ

 イチゴのような果実をつけることからこのように呼ばれていますが,実際はバラ科のイチゴではなく,ツツジ科に属しま
す。秋になると果実が赤く熟し,つぼ型の白い小さな花を咲かせます。

ヒメナンテン

 ナンテンよりも葉が小さく,背丈も小さいです。秋には葉が赤く色づき,5 ~ 7 月には白黄色の小さな花が咲きます。また10 ~ 2 月ごろに赤い実をつけます。

地被類

コグマザサ

 高さ20 ~ 40 ㎝ほどの小型のササ。葉の緑色が明るく,葉のふちが白くならないのが特徴です。小型であることから園芸用として多く利用されています。

ジャノヒゲ

 日本の山林の地表面にも多く自生している常緑の多年草です。実が大きくて,秋に熟すとあざやかなコバルトブルーになります。玉竜や白竜などの園芸品種も存在します。

ヤブコウジ

 樹高10 ~ 20cm ほどの小さな樹木。7 ~ 8 月に直径5mmほどの小さな白い花を咲かせます。果実は10 月ごろに赤く熟します。古くは万葉集にも登場する日本人になじみの深い樹木で,正月の縁起物とされています。

キチジョウソウ

 庭などでもよく栽培される多年草です。根際から細長い葉を出します。9 ~ 10 月になると淡い紅紫色の花を穂状につけます。この花が咲くと吉祥が訪れるとされたことから,吉祥草と名付けられたとされています。実際は花が葉に隠れて見つけにくいことがあります。

景石詳細

加茂七石(かもしちせき)

 加茂七石は京都の北山を流れる高野川や賀茂川の水系から産出される,最高質の銘石です。貴船石(きぶねいし)・紅加茂石(べにかもいし)・賎機糸掛石(しずはたいとかけいし)・八瀬真黒石(やせまぐろいし)・雲ケ畑石(くもがはたいし)・畚下石(ふごおろしいし)・鞍馬石(くらまいし)の7つを指します。加茂七石のそれぞれの石の名前はあくまでも歴史的・社会的な名称なので,岩石学的な名称とは区別されています。この雨庭では貴船石,紅加茂石,賎機糸掛石,八瀬真黒石の4種の石を利用しています。

貴船石(きぶねいし)

 芦生から鞍馬口にかけて,また鞍馬山にも多くみられる石。
 火山からの噴火物が固まってできたものの一種で紫色(紫貴船)や緑色(青貴船)など様々な色が存在します。


紅加茂石(べにかもいし)

 赤色の中に白い石英が網状に出現する石。
 ごく微細なシリカが深海底で降り積もってできた岩石(チャート)の一種です。

賎機糸掛石(しずはたいとかけいし)

 賀茂川支流賤機(現在の静原)に産出する石。
 岩石の表面に糸をかけたような模様がみられるのが特徴です。

八瀬真黒石(やせまぐろいし)

 八瀬―大原間,高野川流域に産出する硬質な真っ黒で不透明な石。
 泥などが固まってできた岩石がその後マグマに接触して硬くなり色が変わるなどの変成作用を受けたものです。

雲ケ畑石(くもがはたいし)

 黄褐色のチャートの一種。
 賀茂川上流雲ケ畑に産出する石で,酸化第二鉄を含むためこのような色を示します。

畚下石(ふごおろしいし)

 茶褐色のチャートの一種。
 火打ち石としても利用され,通行人の求めで山頂からふご(畚)で下ろしてきたことからこの名が付きました。

鞍馬石(くらまいし)

 京都市鞍馬地方で産出する石材で,沓脱石や飛石などに用いられます。
 長い年月地下に埋まっており,表面全体に鉄さびが表れています。

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お問い合わせ先

京都市 建設局みどり政策推進室

電話:075-222-4114

ファックス:075-212-8704

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