ヤクルト・田口麗斗、メジャーが「夢じゃなくて目標に」海外FA権取得なら再交渉となる異例の複数年契約

　メジャー挑戦を視野に入れた異例の複数年契約だ。ヤクルトの田口麗斗投手（28）は26日、東京都内の球団事務所で契約交渉し、出来高を含む3年総額5億5000万円で更改。契約期間内に海外フリーエージェント（FA）権を取得した場合に再交渉することで合意した。

　今季は巨人から移籍後の3年間で最多の50試合に登板。チームが5位に低迷した中で不動の守護神として奮闘した。セ・リーグ2位の33セーブ、防御率1・86の好成績をマークした田口は、メジャー挑戦が「今年しっかりやって夢じゃなくて目標に変わった」と発言。順調にいけば来季中に海外FA権を取得する左腕がメジャーへの思いを初めて公言した。

　楽天から海外FAでパドレス入りが決まった松井裕樹投手（28）には「追いつけるようにやるしかない」と連絡。一足先に海を渡る同い年で同じ抑えの左腕に「絶対に追いかける」と宣言したという。

　今季中に取得した国内FA権を行使せずチームに残留。年俸は今季の8800万円から1億7500万円にアップした。年末からはハワイで自主トレ。温暖な環境で体づくりに励む。「夢は大きい目標。そういう意識でやればレベルが上がる」。色紙に書いた「笑って終える」結果を残してメジャーへの道を切り開く。（金額はいずれも推定）