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チームの低迷期と収支の悪化ほぼ重なる…中日の『本塁打収支』現在マイナス3と“10年ぶり黒字”へ正念場

2023年7月28日 10時31分

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中日―DeNA 3回表1死一塁、宮崎(左)に2点本塁打を許したメヒア=バンテリンドームナゴヤで

中日―DeNA 3回表1死一塁、宮崎(左)に2点本塁打を許したメヒア=バンテリンドームナゴヤで

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って
◇27日 中日1―2DeNA(バンテリン)
 6回の逸機があっても、8回のけん制死を見ても、僕には勝手に描いていた逆転のゲームプランがあった。2日前にも書いたが、DeNAはクローザーが不在だ。1点差のまま耐えていれば、必ず勝機はある。はずだったが…。
 2日前にはあと一歩まで追い込んだ森原に、三者凡退し、3年ぶりのセーブを献上。拍子抜けするほどあっさりと試合は終わった。プロスポーツは結果で評価される。負けた以上、数々のミスがクローズアップされるのは仕方ない。そして先発のメヒアは1球に泣いたことになる。
 2球で追い込みながら、3球目を被弾した。宮崎にとって、実に78打席ぶりの本塁打だった。この日のメヒアは5四死球と荒れてはいたが、こちらも結果で評価されるのだから7イニング2失点は責められない。
 これでマイナス3になった。僕がしつこく追い続けている各部門の収支である。本拠地が広かろうが、屋外が苦手だろうが、チームの打った本塁打と打たれた本塁打は、全て同一条件下である。今季の中日は打った40本もリーグ最少だが、打たれた43本も最少。なぜこの話を書くのかといえば、10年ぶりの黒字に向けて正念場だからだ。
 高木守道監督だった2013年(111本と110本)を最後に、中日の本塁打収支は9年連続赤字である。マイナス52の18年(97本と149本)、同56の19年(90本と146本)あたりがどん底。おわかりと思うが、チームの低迷期と本塁打収支の悪化はほぼ重なっている。今季が久々にトントンに近いのは、投手の頑張りと細川の獲得、石川昂の飛躍に尽きる。
 ちなみに今季のセ・リーグで黒字なのは巨人(プラス20)だけ。マイナス13のDeNAがワーストである。ささやかかもしれないが、チーム再建の第一歩として、僕は本塁打の黒字化を楽しみにしている。

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