北青鵬、7連勝中の朝乃山破る 立ち合い変化は前日の取組前から想定「絶対にリベンジしようと」【大相撲】
2023年5月21日 19時58分
◇21日 大相撲夏場所8日目(両国国技館)
現役最長身の204センチが、立ち合いで左へピョンと跳びはねた。まさかの奇襲に館内がどよめく中で、東前頭11枚目の北青鵬(21)=宮城野=は左で上手をがっちりつかむ。朝乃山と胸を合わせる形となったが、普段から言っているのが「どんな相手でも、まわしが1本取れればいい」。それは大関経験者で7連勝中の朝乃山でも同じ。最後は右からの下手投げで、豪快に決めてみせた。
びっくりさせられたのは内容だけじゃない。立ち合いの変化を考えたのは、8日目の対戦相手が分かった7日目の取組前からだと打ち明けた。
支度部屋で配られた割り(取組表)を見て「絶対、当たるだろうなと思っていた。やっと来たと思った」と7日目の剣翔戦を前にして、すでに朝乃山戦へ気迫を充満させていた。
朝乃山とは幕内初対戦だったが、十両同士の初場所では負けている。右四つに組んだが、上手が取れず投げられた。
「先々場所負けて悔しい思いをした。まわしを取ったら負けないという自分の相撲を崩されたんで。絶対にリベンジしようと思っていた」
テレビで解説していた師匠の宮城野親方(元横綱白鵬)も「実は私、きのうからこの相撲だと思ってました。頭使いましたね。勝つならあの上手を取った方がいいと思ってた」と弟子と同じ戦法を考えていたという。
この日の白星は大きな収穫。「自信になりますし、ちょっとした成長だと思います。残り7日間まわしを取って優勝争いに残れたらなと」。見上げながら取材する報道陣に向かって、北青鵬は言い切った。
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