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観衆沸く 多彩な技 「加賀鳶」保存会50周年 特別演技

2023年5月14日 05時05分 (5月15日 12時08分更新)
鼓門下で加賀鳶梯子登りの妙技が披露された特別演技=金沢市のJR金沢駅で

鼓門下で加賀鳶梯子登りの妙技が披露された特別演技=金沢市のJR金沢駅で

 江戸時代の火消しの心意気を受け継ぐ県無形民俗文化財「加賀鳶梯子(とびばしご)登り」の保存会設立五十周年を記念した特別演技が十三日、金沢市のJR金沢駅鼓門下で披露された。梯子の上で繰り広げる妙技が大勢の観光客らを沸かせた。
 加賀鳶梯子登りは、三百年ほど前の江戸時代に加賀藩が江戸の大名屋敷などを守る自衛の消防隊を豪華なものに増強したのが始まりとされ、火災現場で風向きや火の状況を確かめるため梯子に登ったことが後の演技につながったという。加賀とびはしご登り保存会は一九七三(昭和四十八)年に伝統文化保存と技術の継承のため同市内の第一、第二、第三消防団で結成。五十周年の今年は九月まで計四回特別演技を披露する。
 初回は第三消防団の斉藤桂一副団長(52)の指揮で、金石、二塚、安原の各分団員が登場。金石分団の能木場智也さん(46)が高さ六メートルの梯子上で、腰と脚で体を支え両手を下げる「肝返り」、はしごのてっぺんでバランスを取りながら両手両足を広げる「二本大の字」など多彩な技を「はいっ」の掛け声とともに繰り出した。
 最大の見せ場「鶯(うぐいす)の谷渡り」では、足首を梯子に固定し、体を水平に伸ばしながら上下に反転を繰り返し、最後は逆さ状態で両手を広げる妙技を披露。大勢の見物客から歓声と拍手が起こった。今後は七月二十二日と八月十九日に鼓門下で大人と子どもの梯子登りを披露。九月十日に市役所前広場などでも演技がある。(室木泰彦)
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