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御影道中 歩いて敦賀入り4年ぶり

2023年4月21日 05時05分 (4月21日 05時06分更新)
新緑の中、4年ぶりに歩いて県内入りした御影道中の一行。沿道で住民らが出迎え「蓮如上人のお通りー」の声が久々に旧疋田宿に響いた=20日午後1時24分、敦賀市疋田で(山田陽撮影)

新緑の中、4年ぶりに歩いて県内入りした御影道中の一行。沿道で住民らが出迎え「蓮如上人のお通りー」の声が久々に旧疋田宿に響いた=20日午後1時24分、敦賀市疋田で(山田陽撮影)


 室町時代の浄土真宗中興の祖・蓮如上人の肖像画「御影(ごえい)」を携え、京都市の東本願寺とあわら市の吉崎別院を徒歩で往復する「御影道中」は二十日、一行が滋賀県境を越えて福井県内に入り、敦賀市疋田の西徳寺を訪れた。
 御影道中は江戸時代中期から続く伝統仏事。東本願寺から約二百四十キロの道のりを、歩いて御影を運ぶ。過去三回は新型コロナウイルスの影響から車での移動となったが、今年は四年ぶりに、ほぼ全区間を徒歩で巡る従来通りの形で実施されている。
 リーダー役の「宰領(さいりょう)」率いる十四人の一行は、十七日に東本願寺を出発。二十日は滋賀県高島市の栄敬寺から始まり、正午ごろに県境越え。リヤカーを引き、「蓮如上人のお通りー」と声を上げながら旧疋田宿を通り、西徳寺にたどり着いた。住民ら約三十人が出迎え、手を合わせたり一緒にお経を唱えたりしていた。本田求(もとむ)住職(63)は「地元はとても楽しみにしていた。やっと春が来たという思い」と語った。一行は二十三日に吉崎別院に到着し、法要の後、京都に戻る。宰領の岡本漸(すすむ)さん(78)=福井市=は「沿道の人に参加してもらいながら、無事にたどり着きたい」と話した。 (林侑太郎)

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