本文へ移動

西山茉希、シングルマザー熱烈応援 波乱の人生初エッセー「恋愛もするし、タイミング的に皇治だった」

2023年1月21日 06時00分

このエントリーをはてなブックマークに追加
自身初のエッセー本を発売した西山茉希

自身初のエッセー本を発売した西山茉希

 モデルでタレントの西山茉希(37)が21日、初のエッセー「だいじょうぶじゃなくてもだいじょうぶ」(大和書房)を発売する。SNSでは表現しきれなかった生い立ち、紆余(うよ)曲折の芸能活動、離婚、子育て、恋愛、再婚への思いを真っすぐ、しなやかな言葉で収めた1冊。酸いも甘いもかみ分ける37歳の“今”を聞いた。(占部哲也)

 苦い経験も明るく笑い飛ばす。触れにくい過去も、西山が言葉を発するとパッと色が変わる。前事務所とのトラブル。離婚を決断した時。第1、2章から飾り気なくストレートに打ち込む。「ジョーカーは早めに出したいタイプ」と笑いつつ、真意を口にした。
 「人間って経験と過去が今の私をつくる。外に出してこなかった経験、感情をここで表現、残せたらと思った。『今、一番しんどいかも』と壁にぶつかり、『道が分かんない』と迷っている人に寄り添えたらと思った」
 小学生から近年まで日記を書くほど文章を書くことは好き。インスタグラムは40万人以上のフォロワーがいる。その一人の作家しみずたいきさんが、インスタでの表現を高く評価、出版社に書籍化を勧めて実現した。
 「時代ですね。お目にかかったこともない作家の方が推薦してくれるとは。うれしかったし、『ほぼ文章でいかせてもらいたい』とお願いしてエッセー本になりました」
 生きる“哲学”は、父との会話から生まれたという。「しんどかった経験を『したくなかった』『しなければよかった』と思ったら通り過ぎてしまう。逆に『経験できたからこうなれた』と思えば、すべては感謝の言葉になる」。だからか、つらい過去を振り返る時も言葉に陰がない。
 2019年に離婚。現在、パワフルな2児の母でもある。格闘家・皇治(33)との交際にもあえて触れた。
 「恋愛もするし、タイミング的にたまたま格闘家の皇治だっただけ。私の選択の感情を残さないと、彼にとっても無責任な恋愛になる。現実にうわべが届く世界はある。だけど、この本をめくった人だけには芯の部分の感情が届けばいいなと思った」
 そして、ここでも西山節が発動した。「本書きます。西山茉希です。女です。離婚しています。シングルマザーです。仕事語ります。『恋愛だけ避けてね』って絶対になるじゃないですか。それだと、きれいごとになる。『ここまで出してくれた』と思ってもらえないと、読み手の心は開かない」。あっぱれな“口上”だった。
 「自分自身も体感したのは、シングルマザーがしんどかったり、苦しかったりする気持ちを吐き出すと共感を得やすい。『頑張っている』って言われる。でも、幸せを語ると批判が生まれる。恋愛をしたいと思うシングルマザーたちの『だいじょうぶ』の素(もと)になりたかった。欲張る分だけ、頑張らなきゃいけないことは増えるけど、恋愛したいという気持ちは諦められないでしょって」
 そして、再婚願望をはっきり口にする。なぜか。「一番汚いところ、一番老いていくところを包容できる相手が、最後、結婚したい相手なんだろうな。おじい、おばあになって『本当にどうしようもないよね!この人は!!』って言える関係ってかっこいい。自分の祖父、祖母もそうでした。憧れですね」。SNSでは出し切れなかった感情を吐き出し、書き残した1冊。等身大の37歳がそこにはいる。

関連キーワード

おすすめ情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ