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大垣南高・福田亮介「夢は五輪でメダルを取ること」 世界の頂点目指し歩み続ける【フェンシング】

2022年12月28日 06時00分

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五輪のメダル獲得を目標に掲げる福田亮介

五輪のメダル獲得を目標に掲げる福田亮介

  • 五輪のメダル獲得を目標に掲げる福田亮介
  • 巧みな駆け引きが持ち味の福田亮介(左)
◇「羽ばたけ中部勢」
 岐阜に将来を期待されるフェンサーがいる。大垣南高3年の福田亮介(18)。小学校時代から全国優勝するなど名をはせ、11月のジュニアW杯(ロンドン)では男子フルーレ団体の金メダル獲得に貢献した。来春には法大に進学。「五輪でメダルを取りたい」と力強く語った。
 ジュニアとはいえ、日本代表として手にした金メダル。福田にとって世界での戦いは「自信になったんですが、もっと練習しないとと思いました。でも、経験的に全然違いますね」と貴重な実体験の場となった。
 もともとは親子鷹として始めたフェンシング。父・正徳さん(47)は世界ジュニアに出場するなどのキャリアの持ち主。そんな父に小学3年の時に連れられ、剣を手に取った。幼心に「楽しかった」と感じた。一方で正徳さんは「突きにいける。しかも、教えてもいないのに、かわしたんです」とセンスを感じた。
 そこからは親子で練習に明け暮れた。正徳さんは「大みそかも元日も休まなかった」と振り返る。小学4年で全国優勝。6年時の公式戦は予選を含めて無敗だった。中学生になると、体格差で最初は苦しんだ。折れかけた心も、親子の絆がつなぎ留めた。
 持ち味は戦術眼に巧みな駆け引き。それは大垣南高で培った。福田も「フェンシングの理解度が上がった」とうなずく。同校の鈴村元宏監督(56)、西脇一徳顧問(40)から学び、ただ攻めるのではなく、相手の裏をかくことなどもできるようになった。
 目標の人物がいる。ジュニアW杯でチームメートだった飯村一輝(19)=慶大。今年の世界ジュニアを制し、シニアのW杯でもメダルを獲得したホープだ。小学校時代は福田が勝っていたそうだが、「急に全然勝てなくなって、気付いたらシニアでトップ選手になっていた」と今では完全に追う身だ。最近まで「憧れが強かった」そうだが、今は「絶対に倒します」と言葉に力を込める。
 来春からは父の母校でもある法大に進む。「(男子フルーレ団体で)法大が日本一。大垣南も日本一だったし、日本一の環境でこれからも練習したかった」と言う。鈴村監督も「レベルの高い選手たちとやることで、もっとギアが上がると思う」と期待を寄せた。
 「夢は五輪でメダルを取ることです」。ターゲットはパリの次、2028年のロサンゼルス五輪。年明けの1月5日には世界ジュニアの選考を兼ねるJOCジュニアオリンピックカップに出場する。世界の頂点を目指し、歩みは決して止めない。
 ▼福田亮介(ふくだ・りょうすけ) 2004年9月15日生まれ、岐阜市出身の18歳。173センチ、70キロ。柳津小3年時に、はしまモアフェンシングクラブで競技を始め、4年生のときに全国優勝。6年生と境川中3年生の時も全国制覇した。今年の高校総体は個人の男子フルーレが3位、団体が優勝。11月のジュニアW杯(英国)では日本代表として個人9位、団体で金メダルを獲得した。

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