豊昇龍が1敗守る おじさんの朝青龍の初優勝時のようにこのまま突っ走れるか【大相撲九州場所】
2022年11月24日 05時00分
◇23日 大相撲九州場所11日目(福岡国際センター)
関脇豊昇龍(23)=立浪=が気迫の塊となって頭から当たり、御嶽海を押し込む。上手を引きつけ、真っすぐ前へ攻めきった。
「まあ、集中して自分の相撲を取りきったと思います」
勝てば単独トップの大一番。プレッシャーを感じる場面でも動じなかった。堂々たる内容で1敗をキープ。混戦から抜け出すと、一転して冷静に振り返った。
親戚なので顔が似ているのは当然として、おじさんの元横綱朝青龍が初優勝を飾った場所と、どこか状況が似てきた。
ちょうど20年前の2002年九州場所。その場所は貴乃花が全休し、武蔵丸も6日目から途中休場。今場所と同じように横綱不在となった。
大関陣も魁皇、千代大海が途中休場。栃東は5日目までに4敗、武双山も10日目までに3敗を喫していた。
その中で大関2場所目の朝青龍が5日目から単独トップに立つ。そのまま突っ走り、13日目に初優勝を決める快挙を成し遂げた。
おじさんの話題になったとき、豊昇龍は「おじさんはすごい人なので自分と比べるのはまだまだ早いと思う。相撲人生が終わるまでおじさんと比べるのは顔じゃない(分不相応)」と話したことがある。
朝青龍の初優勝は初土俵から24場所目。史上1位タイ(年6場所制となった58年以降)のスピード記録だ。尊敬するおじさんに遠慮するわけではないだろうが、豊昇龍が優勝すればそれより少しだけ遅い29場所目。それでも武蔵丸の30場所を抜き、史上6位の立派な記録となる。
朝青龍はその初優勝から連続Vで一気に横綱へと駆け上がった。豊昇龍も三役で初の2桁勝利を達成。あとは、大関取りへ弾みをつける初優勝がほしい。
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