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宇良が5年ぶり金星、151キロと体重アップで照ノ富士を寄り切り「力出し切った」【大相撲秋場所】

2022年9月16日 19時44分

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照ノ富士(左)と攻め合う宇良

照ノ富士(左)と攻め合う宇良

◇16日 大相撲秋場所6日目(両国国技館)
 平幕宇良(30)=木瀬=が横綱照ノ富士(30)=伊勢ケ浜=を寄り切り、2つ目の金星を挙げた。
   ◇   ◇
 距離が開き、2人が見合った直後。宇良が突進するように照ノ富士を目がけて突っ込んだ。やや空いていた左脇に頭をねじ込むようにして中に入り、左を差す。そして無我夢中で前に出て、俵の外へと寄り切った。
 「うれしいです。力を精いっぱい出し切ろうと頑張りました。力を出し切ることで精いっぱいでした」
 立ち合いから警戒する横綱に、懐の中に入れてもらえなかった。一方で捕まりもしなかった。まるでつばぜり合いのようなせめぎ合いの中、一瞬の隙を見逃さなかった。勝利直後は大歓声も「分かんないです」と耳に入らなかった。全神経を注ぎ、5度目の対戦で、照ノ富士に初めて土を付けた。
 2017年名古屋場所9日目、日馬富士をとったりで破って以来、5年ぶり2度目の金星。当時は込み上げてくるものを抑えられなかった。だが、その後、悲劇が襲う。翌10日目の高安との一番で右膝を負傷。痛みをこらえ、千秋楽まで出場を続けた。秋場所も2日目まで土俵に上がったものの、右膝が限界に達し、3日目から休場を余儀なくされた。
 転落人生が始まり、番付を序二段106枚目まで落とした。だが、照ノ富士のV字回復に負けず劣らず、宇良もどん底からはい上がってきた。そして金星を再び手にするまでになった。
 これで4勝2敗。4日目に宝富士を伝え反りというレア技で破ったように、業師ぶりは健在。そして151キロとボリュームアップし、横綱を寄り切るなど推進力も増している。「白星を一つでも重ねていくことを考えてます。元気な相撲を取っていきたいです」。混戦模様の秋場所。宇良が土俵を盛り上げている。
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