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名付けて「○○選挙」 候補者は各人各様

2022年6月24日 05時05分 (6月24日 05時06分更新)
 参院選静岡選挙区(改選数二)に現職二人、新人六人が立候補し、七月十日の投開票に向けた十八日間の選挙戦が始まった。争点や意義を踏まえ、今回の選挙を名付けるとすると、何か。候補者と有権者にそれぞれ尋ねた。 (谷口武)
 「コロナ選挙」と名付けたNHK党新人の舟橋夢人さん(56)は、現政権のコロナ対策に疑義を唱える。
 共産新人の鈴木千佳さん(51)は「平和とくらしを守る選挙」と命名。ウクライナ情勢に乗じた軍事力強化を懸念し「くらしを守るため、弱肉強食の新自由主義を転換する」とした。
 日本という国のあり方を問うという政治団体「参政党」の新人、山本貴史さん(52)は「日本人が気づき、立ち上がるための選挙」。
 「この国の今を守り、未来を創る選挙」としたのは無所属現職の山崎真之輔さん(40)=国民民主推薦。「物価高から国民生活と企業活動を守り、未来を創造するための発信力が試される」と訴える。
 自民新人の若林洋平さん(50)=公明推薦=は「国力」を軸に「日本の命と暮らしと国土を守る選挙」という。「国を思う国家観と強い信念、責任と自覚が問われる」との見解を示す。
 無所属現職の平山佐知子さん(51)は「参議院の存在意義が試される選挙」とネーミング。参院へのこだわりをのぞかせ、「良識の府」としての機能を果たす必要性を強調している。
 N党新人の堀川圭輔さん(48)は「NHK問題から日本を改革選挙」と命名。無所属新人の船川淳志さん(65)は期限までに回答がなかった。

◆政治不信や物価高 有権者、切実な思い

 ユースク取材班がLINEでつながる読者からは、政治不信を反映する回答が最も多かった。市民生活を圧迫する物価高への対応に対する不満も読み取れる。
 アンケートは二十、二十一の両日に実施し、百二十八人が回答。四十五人が政治への怒りを込めた。浜松市南区の主婦(65)は「希望、期待のない選挙」とばっさり。「議員のやりたい放題の不祥事ばかり。物価高、低収入、年金減。国民生活に希望を持たせてくれないのに、希望を持って生きていけない」と切実な思いをつづった。同市中区のパート(44)は「やるだけムダ選挙」と命名し、諦め感も。
 同区の会社員(58)は「日本終了選挙」と命名。「日本の衰退を感じられない政治家と民主主義を理解していない市民の敗北が明らかになる」として低迷する投票率にも危機感がにじむ。
 「値上げ選挙」とした掛川市の無職男性(72)ら四十三人が暮らしや経済に関連するネーミングを考えた。湖西市の主婦(54)は「復興選挙」と名付け、「コロナからの経済復興を望んでいる」と記した。
 浜松市浜北区の会社員男性(51)は新型コロナの出口戦略を見据えて「新生活決定選挙」と命名。「侵略戦争に備え、国の方針を決める選挙」と安全保障政策に注目する意味も込めた。
 同市中区の主婦(58)は「ラストチャンス選挙」とネーミング。「与党の議席を減らせなければ、低所得の改善は望めない」と野党の巻き返しを求めた。沼津市の無職女性(37)も「世直し選挙」と表現。「今は全てが弱者切り捨てだから」と選挙での変化に期待した。  (高橋雅人)
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