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参院選公示 静岡激戦、8人の争い

2022年6月23日 05時05分 (6月23日 05時07分更新)
 第二十六回参院選は二十二日公示され、七月十日の投開票に向けて十八日間の選挙戦が始まった。
 静岡選挙区(改選数二)は、無所属現職二人、いずれも新人の自民一人、共産一人、NHK党二人、諸派一人、無所属一人の計八人による選挙戦となった。八人の立候補は、改選数が二になった一九五〇年以降、八九年(九人)に次いで二番目に多い。ただ、野党第一党の立憲民主は選挙区では独自候補を立てておらず、日本維新の会も擁立を見送った。
 複数の改選数の選挙区で現職全員が無所属という構図は、全国で唯一。
 立候補したのは、届け出順に、N党新人でIT会社社員の舟橋夢人氏(56)、共産新人の鈴木千佳氏(51)、政治団体「参政党」に所属する新人で元県議の山本貴史氏(52)、無所属現職の山崎真之輔氏(40)=国民民主推薦=、自民新人で前御殿場市長の若林洋平氏(50)=公明推薦=、無所属現職の平山佐知子氏(51)、N党新人で食品小売会社社員の堀川圭輔氏(48)、無所属新人でコンサルティング会社社長の船川淳志氏(65)。
 舟橋氏はポスターを張りながら各地で演説し、年金制度改革を訴える。鈴木氏は護憲の立場を貫く。消費税減税や最低賃金アップを訴え「平和と暮らしを守る」と主張する。山本氏は団体の知名度アップを図る。連合静岡の推薦も受ける山崎氏は、野党の立場を強調。ガソリン価格や消費税の時限的引き下げなどを訴え、反自民の受け皿を狙う。若林氏は地域に根差した支部を活用して、細かく地域を巡る。「責任政党は自民」と、政党色を前面に出して挑む。旧民進の平山氏は無所属で迎える初の選挙。しがらみのなさを強みに、無党派層のみならず、保守層への浸透も図る。堀川氏はNHKの受信料制度に異を唱え、ポスターを張りながら演説して回る。船川氏は主に交流サイト(SNS)上で活動する。
 県内でも経済対策や安全保障政策を巡って、激しい舌戦が交わされそうだ。膠着(こうちゃく)するリニア中央新幹線南アルプストンネル(静岡市葵区)工事や、全面停止から十一年になる中部電力浜岡原発(御前崎市)の再稼働問題についての議論も注目される。
 前回の二〇一九年参院選静岡選挙区の投票率は50・46%、昨年十月の補選は45・57%だった。 (塚田真裕)

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