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空襲に耐えた「奇跡のくすのき」 葵区の竜南小児童が苗木植樹

2022年6月21日 05時05分 (6月21日 05時06分更新)
高さ40センチほどの「奇跡のくすのき」の苗木に園芸用の土を入れ、植樹する竜南小学校の6年生たち=静岡市葵区で

高さ40センチほどの「奇跡のくすのき」の苗木に園芸用の土を入れ、植樹する竜南小学校の6年生たち=静岡市葵区で

 一九四五年六月の静岡大空襲に耐えた、静岡赤十字病院(静岡市葵区)前にある「奇跡のくすのき」の苗木が、空襲から七十七年を経た二十日、竜南小学校(葵区)に植樹された。
 クスノキは空襲の三年後に焦げた幹から新しい芽が現れ、十メートル以上の高さに成長した。二〇一四年に枯れる可能性が出てきたことから、静岡平和資料センターの有志が挿し木をして、二本の苗木を育てた。
 竜南小では、六年生が八月十五日の市の戦没者追悼式に向けた平和学習に関連し、苗木を育てることを決めた。植樹式で、児童会長を務める本山苺香(いちか)さん(11)が「よみがえったクスノキを、戦争で悲しんだ人たちのためになるよう大切に育て、戦争を考えていきたい」と宣誓した。
 センターの田中文雄代表代行(74)は「育ったクスノキが皆さんを見守ってくれることを、楽しみにしています」と話した。 (谷口武)

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