坂東巳之助「父は荒事のお役の時には『小難しいことは考えちゃいけない』と話していた」と振り返る 歌舞伎座11月歌舞伎
2021年10月13日 17時06分
歌舞伎俳優の坂東巳之助(32)が13日、東京都内で行われた歌舞伎座11月歌舞伎「吉例顔見世大歌舞伎」第2部「寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)」(11月1~26日)の取材会に出席した。
「十世坂東三津五郎七回忌追善狂言」として上演されるこの作品は曽我十郎、五郎の兄弟が父の敵・工藤祐経(くどうすけつね)に対面し、苦労の末に工藤を討ちとるも、若くして散った兄弟の死を描く「曽我もの」。中でも「対面」は歌舞伎の様式美が凝縮されたひと幕だ。五郎役は三津五郎が襲名披露のときに初役で務めたゆかりの役だが、息子の巳之助も初役で挑む。
巳之助は「写真を撮るために一度、こしらえを着させてもらえて良かった」と笑顔を見せ、「父は、荒事(あらごと・荒々しい、勇猛なしぐさ)のお役の時には『小難しいことは考えちゃいけない』と話していた」と振り返り、「『対面』の芝居の五郎は教わったことはないけれど、父の追善ということでベーシックなところを大切にしていきたい」と意気込みを語った。
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