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双頭ヒガシニホントカゲ 越前市の親子 足羽山で発見

2021年8月11日 05時00分 (8月11日 09時56分更新)

 福井市自然史博物館で展示

足羽山で発見された双頭のヒガシニホントガケ=福井市自然史博物館で(同館提供)

 福井市の足羽山で、双頭の生きたヒガシニホントカゲが見つかった。体長八センチほどで、頭部は二つがくっついて上から見るとハート形だ。足羽山にある市自然史博物館で十日、展示を始めた。
 同館脊椎動物担当の学芸員・出口翔大さん(32)が論文を調べたが、野生のニホントカゲ類で前例がなかった。日本最大級の爬虫類(はちゅうるい)飼育施設「iZoo」(静岡県)に連絡し、日本爬虫類両生類協会の白輪剛史代表理事にも確認したが「聞いたことがない」との回答だった。
 持ち込んだのは越前市八幡一、刃物製造・販売業の北岡英晴さん(44)。九日に子どもらと五人で足羽山公園遊園地を訪れた際、次男未來翔(みくと)君(7つ)が発見。皆で追い掛け、北岡さんが捕まえた。本紙の取材に「青いきれいな尾で頭が大きいし、トカゲと思わなかった。貴重な発見と聞き驚いた」と興奮気味に振り返った。空のペットボトルに入れ、大事に運んだ。
 突然変異の詳細は不明だが、双頭は自然界では餌の獲得ができず死ぬ可能性が高い。今回のトカゲは体長や青い尾といった特徴から生後間もないとみられ、出口学芸員は「まちなかの自然豊かな足羽山で散策する人が多いからこそ、生きて見つかった」と話す。
 生きたクモを与えているが食べる気配はなく、飼育が成功するかは未知数だ。同館ではトカゲが生きている間は展示する方針。ユーチューブ=QRコード=で元気な姿を配信している。 (北原愛)

角の先端が「王冠」の形をしたカブトムシ(右)と一般的なカブトムシ=福井市自然史博物館で(同館提供)


王冠の角 カブトムシ 「奇跡的な美しい形」

 福井市自然史博物館では、角の先端が「王冠」の形に見える珍しいカブトムシを一階ロビーで展示している。体長七センチほどの雄で、市内で二日に発見された。
 カブトムシの収集を続けて十年以上の非常勤職員・伊藤勝幸さん(57)は「おそらく二本の角が生え、融合したと思われる突然変異。角の変形は非対称になるのが通常だが、奇跡的な美しい形」と驚く。
 「王冠」を持つカブトムシは、芸能界きってのカブトムシ通として知られる俳優の哀川翔さんが二年前に鑑定し、「仰天だ。キングカブトだな」と驚きが伝えられ話題になった。同館でも子どもたちが「格好いい」「本当に王様や」と飽かずに眺めている。
 同館では夏季特別展「カブクワ大行進!−世界の、福井のカブトムシ・クワガタムシ」(十月二十四日まで)も開催している。 (北原愛)

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