<聖火移りゆく 五輪考> 不公平感、説明尽くして 国際政治学者・三浦瑠麗さん
2021年6月3日 05時00分 (6月25日 17時11分更新)
国際政治学者の三浦瑠麗さん(40)は本紙のインタビューで、東京五輪・パラリンピックへの反対論が広がる現状を、新型コロナウイルスへの不安や外国人に対する差別意識の観点から分析。「菅義偉首相は国民が抱く不公平感への説明が足りない」と指摘した。
−開催に否定的な世論が強い。
コロナへの不安から生まれた批判の対象はライブハウスやパチンコ、夜の街へと変わり、今はそれが五輪になっている。客観的なリスクとは無関係に「好ましくない」とされたものが徹底的にたたかれる。会員制交流サイト(SNS)で代表辞退を求められた競泳の池江璃花子さんのように、スポーツ選手がそういうどす黒い感情の矢面に立たされるのは許し難い。
反対論の中には、海外から来る選手団のせいで自分たちの自由が制限されるなら受け入れたくないという考えもある。だが、五輪・パラリンピックが開かれるということはほかのイベントも開催できるということなので、その二つは対立関係にはない。もっと注意すべきは外国人差別につながりうる感情。ほとんどがワクチンを接種し、隔離されている選手団を危険視するのは理にかなわない。...
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