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照ノ富士が昇進へ前進!『3場所33勝』到達「夢に近づけた」 師匠も「ここまでは安定」と評価【大相撲】

2021年3月25日 20時05分

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照ノ富士(左)が突き落としで玉鷲を下す

照ノ富士(左)が突き落としで玉鷲を下す

◇25日 大相撲春場所12日目(東京・両国国技館)
 照ノ富士(29)=伊勢ケ浜=は玉鷲を退けて9勝目を挙げ、大関昇進の目安とされる直近3場所計33勝に達した。単独トップの小結高安は北勝富士に完勝して2敗を守った。大関朝乃山も御嶽海を圧倒して3敗堅持。大関かど番の貴景勝は隠岐の海を押し出して給金を直した。
  ◇   ◇
 捕まえようにも簡単には捕まえられない。照ノ富士はなんとか前に出るが、玉鷲にはたかれる。危ない―。それでも踏ん張った。あとひとつ勝たないと始まらない。必死だった。今度は突き押しで押し込まれたが耐えた。そして突き落とした。
 「精いっぱい臨んだだけ。最後、勝って良かったです」。大関昇進の目安とされるのが、直前3場所での33勝。先々場所13勝、先場所11勝、この日9勝目を挙げ、合計が目標の数字に届いた。
 「クリアできないと大関は見えてこない。クリアできたことで、ちょっとでも夢に近づけたと思います」
 もちろんまだ確定ランプを灯っていない。師匠でもある伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)は「ここまでは安定している」と内容を評価したが、あくまで千秋楽終了後に判断する意向だ。15日制が定着した1949年5月以降で、大関昇進直前場所の成績が9勝だったのは皆無。10勝もわずか5人のみという事実もある。
 「3日間まだある。優勝の可能性もまだある。気を引き締めて頑張りたいと思います」。照ノ富士もそう言う。2017年秋場所後に陥落し、膝のケガや内臓疾患で序二段にまで番付を落とした。相撲を辞めると師匠に言ったこともある男が、どん底から不死鳥のごとくよみがえった。
 大関陥落の翌場所に関脇で10勝以上挙げ大関へ復帰した例はあるが、再び大関昇進の目安をクリアしての復帰は、現在のかど番制度ができた1969年7月以降では77年の魁傑のみ。13日目は正代との一番が組まれているように、残り3日の取組は3大関と激突することで間違いない。3大関をなぎ倒し、満場一致で44年ぶりの快挙を決めたい。
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