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“デコチャリ”製作 突っ走る 坂井の中学生 デコトラに憧れ 

2021年3月24日 05時00分 (3月24日 09時38分更新)
デコチャリの製作を楽しんでいる杉本さん=坂井市坂井町大味で

デコチャリの製作を楽しんでいる杉本さん=坂井市坂井町大味で

 電飾や旗 こだわり随所に

 電飾がきらきら、旗がひらひら−。内外装を装飾したトラック「デコトラ」を愛するあまり、ホームセンターで材料を買い集め、装飾自転車「デコチャリ」の製作を楽しむ少年がいる。坂井市坂井中学校二年の杉本礼吾(れご)さん(14)=坂井市坂井町大味。「デコトラはとてもかっこいい。僕の自転車も、もっとかっこよくしたい」と力が入っている。 (藤共生)
 父親の和幸さん(36)が三年前に買ってくれた一冊の雑誌がきっかけだった。デコトラを特集した「トラック魂」。「かっこいい。トラックの絵もきれいだし、突き出した部分の迫力がすごい」。近所を走っているデコトラにも興味を持つようになった。
 昨年五月。誕生日プレゼントとして、登下校に使っている自転車とは別に二台目の自転車を買ってもらった。デコチャリ作りに挑戦するためだ。インターネットに掲載されていた改造情報を参考に、ホームセンターで材料を仕入れた。
 自慢のデコチャリは、こだわりを随所に盛り込んだ。赤、青、緑の電飾を前輪と後輪の上に取り付け、ボタン一つで輝くように配線した。シートとハンドルの持ち手は「金華山生地」で仕立て、後輪の横にはマフラーに見立てた飾りを取り付けた。「復興祈願」などと書かれた旗も掲げている。
 会員制交流サイト(SNS)で発信すると、トラック運転手らと知り合いになった。「今度見かけたら手を振るね、と言ってくれた」と喜ぶ。近所のトラック用品専門ショップに和幸さんと通い、店主とも仲良しになった。かつてデコトラに憧れていたという和幸さんも製作を手伝うなど一緒に楽しみ、「息子が夢中になってくれてうれしい。全面的に応援している」と喜ぶ。
 「まだまだ完成ではない」と杉本さん。ベニヤ板を使って荷台を設置するなど、さらなる装飾計画を立てている。「今はデコチャリ作りを楽しんで、将来はデコトラを作って乗りたい」。夢は大きく広がっている。

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