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琴光喜ジュニア田宮愛喜君が飛び級稽古 中学進学機に愛知の親元離れ埼玉栄高へ【大相撲】

2021年3月10日 05時00分

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 元大関琴光喜の田宮啓司さん(44)の長男・愛喜君(11)が将来の角界入りへ向け、4月から愛知県稲沢市の親元を離れ、埼玉へ練習拠点を移すことになった。小学校卒業を機に、さいたま市内の中学校に入学。練習を大相撲で関取を多数輩出している埼玉栄高校で行い、同校の寮で生活もする。厳しい環境に身を置き、自らを鍛え上げる。

元大関琴光喜と練習拠点を埼玉へ移すことになった長男の愛喜君=名古屋市西区の焼き肉屋やみつきで

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 元大関琴光喜の血を引く愛喜君が大きな決断を下した。親元を離れ、埼玉へ。寂しさはもちろんある。ただ、全ては強くなるため。「やっぱり自分は相撲が好き。やるとしたら、強くなりたい」と言葉に力を込めた。
 さいたま市内の中学校に4月から入学し、埼玉栄高校で練習する。初場所で優勝した大栄翔や元大関の豪栄道、大関の貴景勝などが育った環境に身を置き、名将と名高い山田道紀監督の指導を仰ぐ。小学5年のゴールデンウイークに初めて見学に行き、その後も何度か訪れた。「相撲環境が良くて、先輩たちも優しくて、ご飯もおいしい」と目を輝かせる。
 162センチ、105キロの恵まれた体格。小学4年のときには全日本小学生優勝大会・4年生以下の部で3位、5年生のときはわんぱく相撲全国大会・5年生の部で準優勝。大関まで上り詰めた元琴光喜の息子だけに、否が応でも期待は高まる。
 啓司さんは「自分は高校からでも地元を離れたくないという気持ちが強かった。自分の子供が中学から行くって聞いたときは本当にすごいと思った」と言い、愛喜君の意思を尊重した。そして「同じ道(相撲)で頑張って、大相撲でも頑張ってほしいという気持ちでいる」と目尻を下げた。
 3年後の中学卒業後は、埼玉栄高へと進む可能性が高い。啓司さんは「この6年間が大事。地元を離れていくからには、悔いを残さないように頑張ってほしい」とエールを送る。「父さんが大関なので、横綱を目指したいです」と愛喜君は大きな目標を掲げる。スケール抜群のジュニアが将来、父親を超えるべく、早くも親元を旅立つ。
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 愛喜君を懸命にサポートしてきたのが母親・麻衣さん。愛喜君は保育園の年長から相撲を始めたが、愛知県稲沢市の自宅から岡崎市の相撲道場まで週2度、送り迎えをずっとしてきた。食事面でも「すごい食べさせると、本当に子供でも糖尿病になったりする」と、病院での血液検査を受けさせたり、栄養指導を受けるなどし、支えてきた。「親としては、まずは関取になってもらいたいです」と子供の活躍を願っていた。
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