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拝啓 森喜朗会長殿 貴方を「老害」と非難するつもりはありません…人材の育成を怠ってきたツケが、いま噴出しているのです

2021年2月6日 11時51分

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記者団への取材対応を終え、引き揚げる東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長

記者団への取材対応を終え、引き揚げる東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長

◇ヘンリー鈴木のスポーツ方丈記

拝啓
 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 森喜朗会長殿
 貴方のこのほどの女性蔑視発言と、釈明会見における質疑応答で逆ギレした対応を、大変に残念に思っています。
 私が東京五輪・パラリンピックに報道の立場から直接かかわるようになったのは、5年前からでした。大会組織委員会、スポーツ庁、国立競技場の運営も担当するスポーツ振興センターなどへの取材を重ねる中で思ったのは、今回の五輪は森会長がいなければ準備をここまで進めることはできなかっただろうということです。
 鮮明に記憶に残っているのは、2年前に日本で開催されたラグビーのワールドカップ(W杯)です。日本中が盛り上がったこの大会も開催には多くの難題・課題が立ちはだかっていました。貴方はそれらを時には電話一本で解決して「ラグビー後進国の日本でW杯を行うなど考えられない」という世界の潮流を覆したと聞きます。元首相という立場で政財界に強いパイプがあるのはもちろんのこと、スポーツ界にも国内外に幅広い人脈を持つ貴方がいたからこそ、あれほど楽しむことができたのだと、感謝の気持ちを抱いたこともありました。
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