これからするお話は、私がオーストラリア南東部のメルボルンに行ったときの失敗談です。
天気が良い日の正午ごろ、地図を持って、初めて行くお店に出かけました。太陽が見える方角を南にして、地図を頼りにお店を目指しますが、どうしてもたどり着くことができません。皆さんは、失敗の原因が分かりますか。
実は、そのときの太陽が見えた方角は、南ではなく北だったのです。つまり、北と南を正反対に捉えて地図を見ていたのです。
北半球にある日本では、太陽は東から昇り、南の空を通って、西に沈みます。ところが、南半球にあるオーストラリアのメルボルンでは、東から昇って西に沈むのは日本と同じですが、太陽の通り道は北なのです。
太陽が毎日動いて見えるのは、地球が常に西から東に自転をしているからです。そのため、北半球でも南半球でも、太陽が東から西に向かって動くことに変わりはありません。しかし、メルボルンは太陽の通り道より南にあるため、昼に太陽が見える方角は、北になるのです。
他にも北半球と南半球とでは、天体の見え方に違いがあります。どんな違いがあるか調べて、その理由を考えてみると面白いですよ。
(5―Daysこども文化科学館学習推進員・網藤清次)
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