最強の地下アイドル・仮面女子 神谷えりなの部屋にお邪魔してきた!

公開日:2017年12月22日

“極貧”下積み時代を乗りこえた地下アイドル「仮面女子」。なかでも多忙を極める人気メンバー、神谷えりなさんの日常とは? 今回はお部屋にお邪魔して、毎日の暮らしと仕事について話を聞いてきた!

コスチュームに身を包む仮面女子の神谷えりなさん
コスチュームに身を包む仮面女子の神谷えりなさん

都内の1LDKで暮らす仮面女子の人気メンバー

プロフィール

神谷えりな(かみや えりな)
出身地:静岡県磐田市
生年月日:1991年10月15日
趣味:リンパ流し、早口言葉、リラックマ、岩盤浴
特技:サムウォーク、暗算、卵焼き早巻き、卓球
一人暮らし歴:7年

所属:仮面女子

仮面女子
仮面女子

結成:2010年
メンバー数:17人
ホッケーマスクをかぶったアイドル集団。芸能界に居場所が無くなった【選ばれなかった者達】が集まり、顔を隠すことで個を捨て、代償に群れとしての強烈なアイデンティティを手に入れた。インディーズ女性アイドルとして日本初のオリコン1位、さいたまスーパーアリーナ単独ライブ1万5000人動員を達成。“地下アイドル最強”の名を欲しいままにしている。

仮面女子は3つのユニットに分かれており、常に観客動員数などを競い合う。神谷さんが所属する「仮面女子:スチームガールズ」は、スチームガンを使ったパフォーマンスがトレードマーク
仮面女子は3つのユニットに分かれており、常に観客動員数などを競い合う。神谷さんが所属する「仮面女子:スチームガールズ」は、スチームガンを使ったパフォーマンスがトレードマーク
秋葉原の街を歩く神谷えりなさん。人気メンバーとなった今も、屋外を出歩く時は仮面を付けるのが仮面女子のルール
秋葉原の街を歩く神谷えりなさん。人気メンバーとなった今も、屋外を出歩く時は仮面を付けるのが仮面女子のルール

仮面女子 神谷えりなのお部屋

仮面女子 神谷えりなの部屋の間取図
仮面女子 神谷えりなの部屋の間取図

所在地:東京都内
家賃:120,000円
間取り:1LDK(40㎡程度)
築年数:約50年

年間1000本以上のライブ 部屋には寝に帰るだけ

マンガはベッドから手が届く位置に常備しているという神谷さん
マンガはベッドから手が届く位置に常備しているという神谷さん

アイドルなのにホッケーマスクで素顔を隠す。「仮面女子」は、ある意味、異形とも呼べるグループだ。仮面を外してメディアに出られるのは人気上位のメンバーだけ。人気がないメンバーは劇場公演でしか仮面を外せないという。

そんな彼女たちは「最強の地下アイドル」と称される。理由の一つは実積だ。インディーズ女性アイドルとして日本初のオリコン1位を獲得、さいたまスーパーアリーナで単独ライブを開催し、1万5000人の動員を達成している。しかし、人気メンバーの神谷えりなさんは「年間1000本以上のライブ活動と、顔を隠していてもファンを満足させるパフォーマンスこそ、最強の理由」だと考える。

神谷さんは、仮面女子のなかでも人気メンバーだ。マネージャー曰く「最も忙しい一人」だという。月の休みを尋ねると「今月もゼロです」との返事。「部屋はスイッチを切って寝る場所ですね」と笑いながら続けた。

神谷さんのお気に入りの和室。生活感がにじみ出ているが「気にせず撮ってください。ファンの方は私に女子力を求めてないと思うので(笑)」とのこと 
神谷さんのお気に入りの和室。生活感がにじみ出ているが「気にせず撮ってください。ファンの方は私に女子力を求めてないと思うので(笑)」とのこと

住み始めて4年目となる今の部屋で気に入っているのは、和室とベッド。和室ではい草の匂いを嗅ぎながら、ベッドでは好きなマンガを読みながらゴロゴロするのが大好きなのだとか。

鏡に向かっての発声練習が日課だという神谷さん
鏡に向かっての発声練習が日課だという神谷さん

「ゴロゴロメインですが、発声練習は毎日やっています。今の住まいは、騒音が入ってこない二重窓。だから、逆に室内の音も漏れにくいんですよね」

広いリビングスペース。料理好きな神谷さんだが、最近はキッチンに立つ時間があまり取れないのだとか
広いリビングスペース。料理好きな神谷さんだが、最近はキッチンに立つ時間があまり取れないのだとか

以前は料理もしていたというが、今は回数が減った。忙しくてそこまで手が回らないという。
「本当はジャガイモを使った料理が得意なんですよ」と神谷さん。掃除や洗濯もたまの休みにまとめてやらなければいけないので、全自動洗濯乾燥機とロボット掃除機が欲しいのだとか。

部屋にいる時間が短くても、部屋選びにはこだわった。譲れなかったのは、事務所と劇場に比較的近いことだ。
「スタッフにクルマで送ってもらえるから、交通費が浮くんです。あとは、駅近。送迎がない時は電車を使いますが、とにかく早く家に帰って寝たいんですよね」

他の条件は、お風呂・トイレ別、24時間ゴミ捨て可能、5階以上、オートロックなど。
「お風呂は半身浴が趣味だから、しっかりとお湯に浸かりたいですね。あと、仕事が忙しいから、24時間ゴミ捨てができると助かります。5階以上、オートロックは防犯上の理由ですね」

本当は宅配ボックスも欲しかったが、予算的にあきらめたという。
「東京で最初の一人暮らしは、条件にこだわり過ぎて家賃が高い部屋を契約しちゃった。当時は大阪在住。東京の家賃相場も調べてなかったし、部屋探しのために上京した一日で決めなくてはいけなかったこともあり、結果として割高な物件を選んでしまいました。今でも反省していますね」

一人暮らししていなければ アイドルにはならなかった

実は、神谷さんの一人暮らし歴は7年目。最初は大阪。美容専門学校への進学がきっかけだった。
「とにかく、実家から出たかった。反抗期だったんでしょうね。エステシシャンになりたいという夢もありました」

それが、ある動画で一変する。

「トッピング☆ガールズという期間限定ユニットのライブ映像だったのですが、みんなキラキラしていて、とても楽しそうだったんです。アイドルには全く興味がなかったのですが、自分の知らない世界にあこがれました」

そこからの行動はとても大胆だ。すぐに、トッピング☆ガールズが所属する事務所のオーディションを受けて、なんと合格してしまう。
「まさか合格するとは思っていませんでしたよ。私は鼻声で滑舌も悪くて、人前で話すことがコンプレックスだった人間。ただ、一人暮らしを始めたことで、後悔するくらいならとりあえずやってみる、という性格になっていたんですね。もし実家暮らしだったら、アイドルにはなってないだろうな」

もちろん、事務所に所属しても、すぐに仕事があるわけではない。
「上京当時は学生時代よりもお金がなく、コンビニでおでんの汁だけをもらって、それを凍らせてちびちび舐めていました。究極にやばかった時は、積もった雪に醤油をかけて食べたこともありますね。あの頃はつらかった~(笑)」

自宅はオフ、劇場はオンの場所

「ファンからのメッセージや寄せ書きは一番目に入る位置に」という神谷さん
「ファンからのメッセージや寄せ書きは一番目に入る位置に」という神谷さん
引出しには神谷さん手書きのラベル。意外(!?)とマメな一面も
引出しには神谷さん手書きのラベル。意外(!?)とマメな一面も

仕事も収入も少なかった時期、どうしてアイドル一本に懸け、続けてこられたのか。それは「ライブでファンと接する歓びを知ってしまったから」にほかならない。

「さいたまスーパーアリーナや武道館のステージに立った時に聞こえてきた歓声は忘れられません。鳥肌が立って、宙に浮いているような気分でした。もちろん、毎日立っている劇場でも同じ。衣装を着てステージに立つと、自然とスイッチが入ります」

その言葉通り、劇場で撮影をすると雰囲気が一変。部屋で話をしていた、ちょっとおっとりした神谷えりなは、そこにはいなかった。
「実際、普段と劇場では表情や雰囲気が全く違うと言われます。自宅はスイッチをオフに、劇場はスイッチをオンにする部屋。どちらも私の大事な場所ですね」

声優やグラビアにも挑戦している神谷さん。将来は「もっと表現力を身に付けて、女優にも挑戦してみたい」という。
「でも、まずは、仮面女子と言えば神谷えりな、と言われるようになりたい。そして、体力が続く限りは、アイドルでいたいですね」

ちなみに、プライベートでの夢は、夜は早めに帰宅してごはんを作り、入浴剤を入れたお風呂にゆっくり浸かって、ソファーでまったりと過ごすといった生活。
「その暮らしが100点なら、今はマイナス20点。もっと女子らしい生活がしたいけど、時間がありません」
上り調子の仮面女子。神谷さんの私生活までアイドルらしくなるのは、もう少し先になりそうだ。

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文=林田孝司
写真=阿部昌也

※「CHINTAI2017年7月号」の記事をWEB用に再編集し掲載しています
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