電子限定仕様 描き下ろしマンガ10P付
物語も設定もそれぞれの人物もすべてが素敵なお話です。
作家買いで、ほぼすべての作品を繰り返し読んでいますが、今作は特に読み返し回数が多い大のお気に入りです。
高校時代の同窓生、ただし仲良くもなくお互い認識だけしあっていた2人が再会。
2人の高校時代の周りからの呼び名が、黒の京極、白の京極、というのもかっこよくてぞくぞくします。
木下先生は絵も麗しいけれど、言葉選びがすごく素敵だといつも感心します。
政治家の息子で秘書をしている誠志朗が、父親の隠し子の世話をすることになり、ふらふらしていた尊と再会します。
口止めの条件として住むところに困っていた尊が同居を始めます。
レビューに書くことではないかもしれませんが、出会いや導入、展開に無理がある、BがLしてHすることをゴールとして目指す、読んでいて白ける漫画にたびたび出会うのですが、さすが木下先生、出会い(再開)もその後の展開もスムーズかつ、引き込まれ、先が気になりどんどん夢中になります。
政治的なあれこれや、親子のあれこれや、世間の声のあれこれ、問題を乗り越えて、2人が夫夫となり、訳あり礼央と家族になっていく物語です。
嘘の結婚だし、子どもは親の隠し子だし、2人とも家族に思うところがあるし、それぞれ抱える問題、性格、お互いへの気持ちや態度、難しい要素がたくさんあるのに、3人が少しづつ整えて家族になっていく様子がとても素敵です。
夫夫の2人がそれぞれ凛々しくてかっこよくて、お互いを尊重しているのもすごく素敵。
ところどころ愛らしかったりおもしろい要素もあり、読んで幸せな気持ちになれる作品です。
法務大臣を父に持つ誠志郎。
ひょんなことから俳優2世で離婚歴あり、今は無職の同級生の尊と再会し、いろんなステップをすっ飛ばして偽装結婚へー
というお話。
木下けい子先生が大好きでこちらもシリーズで買い揃えてるんですが、初めて読んだ時にどうも攻め受けどちらの気持ちもよく分からず、一回読んだきりで放置していた、こちら…
2月に新刊が出るということで読み返してみたら、いや、受けの誠志郎くん、めちゃめちゃ尊のこと好きだし高校時代からほんのり意識してたんだね!?
初読み時に誠志郎の気持ちがよく分からなかったのは、単に自分の読解力がなかっただけなのだな、、と痛感しました;
ただ、攻めの尊の気持ちについてはやっぱり二度目でもはっきり分からず。
「俺は演技はできない」ときっぱり言っているとおり、誠志郎のことを憎からず思っている…というか結構好きだよね?という感じはするものの、
いつから?どこで?好きになったの?というところが抜けている…のか、また私の読解力の問題なのか。
2巻を読み返していない時点での感想なので、読み返してからまた1巻に戻ってみると、違う景色が見えてくるのかもしれません。
誠志郎の母親違いの弟、例央の可愛さが作品のシリアス(?)展開に柔らかさを添えていて、ほっこり和みました。
濡れ場は少なく本番もしていないのに、ドキドキさせてくれる描写はさすが木下先生。
新刊出るまでに既刊3冊、熟読しておきます!!
3巻『京極家の蜜月』まで読んだ上での、1巻『京極家の結婚』のレビューです。
正直いうと、1巻だけを読んだ時点では、神評価とは思わなかった。
「偽装結婚から始まる愛」のはずが、結婚しただけで終わっちゃったし。
キスとか押し倒されたりとかはあるけど、全然愛が生まれてもないし。
尊の意味ありげな表情がしょっちゅう描かれるけど、その意味も全く明かされず。
せめてこれ、1巻の前半まででまとめて、二人の関係が少しは進展するところまで見せて欲しい、続きがあるとはいえ、この巻の内容が薄すぎる……と、はじめは思っていたんです。
それが、2巻『京極家の初夜』を読んだら面白くなってきて、3巻まででもう完全にハマっちゃって、それから改めて1巻を読み返したら、見える世界が全然違ってました。
誠志郎がカッコよくて可愛すぎるし、尊が誠志郎に惹かれていくのが手に取るようにわかるし、萌えが詰まりまくってた……!
何でこれを「内容が薄い」とか思ったのか、自分……
特に誠志郎。
第一印象はよくある優等生キャラぐらいだったのに、彼の人となりがよくわかってから読み直すと、とにかくすべてがカッコよくて可愛い(2回目)。
ネコ耳カチューシャも初見では「うん、似合わないね…」と思ったのに、今は尊の気持ちがすごくわかる。可愛いよ、誠志郎。
尊が「誠志郎は白」にこだわっていたのも、特に説明もないけど、ちゃんと伝わってくるんです。
礼央も可愛いし、尊と誠志郎がそれぞれに礼央を尊重して寄り添っているのに救われました。
俳優/政治家の息子である二人はきっと我慢することも多くて、礼央に自分を重ねるところがあるんだろうな。
「うっせーは禁止、きちんと『うるさいな』と言いなさい」がさりげなくツボでした。
冒頭の「地獄に道連れ」も、はじめはただの悪態として読み流してしまったけど、ラストの結婚式シーンでちゃんとその真意がわかる。
茨の道を尊とともに行こうと肚をくくった、誠志郎なりの誓いの言葉だったんだなあ、あれは。
まぎれもなく、神作品の1冊でした。
そして、見たこともない四字熟語がいろいろ出てきたけど、「緊褌一番」だけは覚えました!
木下先生の作品は、本当安心して読める!!
悪い意味ではなくて、絶対に面白いのは確定しているし、その上で話の展開がよめず、いつものめり込んで読んでしまう。
今作品、しょっぱなから結婚式なのに、ラブラブさが全くなくて。。。読んでいるうちに、状況把握ができました。本当面白いです。
こんな二人がいずれラブラブなるんでしょ?!そう思うだけで心弾みます!!
続いています。一冊では終わりません。
じっくり二人を描いて頂けるなら、続編バンザイ!!
そう感じる一冊です。
ぜひ、読んでみてください。
シリーズだけどナンバリングが無いのは何とかしてほしいなと思う今日この頃です(笑)シリーズ1作品目ですね!
偽装結婚ということで何となくシリアスなのかなと勝手に判断して今まで読んでこなかったのですが木下先生らしく、コミカルとシリアスの狭間を行ったり来たりで読みやすい。今までこんなにも周囲に関係がばれてる(偽装ですが)作品をあまり読んだことが無いので話の展開が読めず新鮮です。
表紙から受け取る印象より受けはクールなイメージより時折みせる可愛らしさと男前な度胸にきゅんとし。攻めはSなのかなと思ったら強引なことはしないし優しい。なのに内心で何を思っているのかいまいち掴めなくてもっと先になったらわかるようになるのかなと続きが気になります!