映画『OUT』品川ヒロシ監督&倉悠貴|「“やっといて良かった”より“やっとけば良かった”は山ほどある」

お二人が高校時代に経験したことで、今に繋がっていることはありますか?

品川 申し訳ないんだけど、俺高校に1ヶ月しか行ってないんだ(笑)。高校中退して、もうみんなぐらいの歳の時には新宿でアルバイトしてた。だから、高校時代の思い出ってあんまりないんだよね(笑)

では、高校生の年齢の時にしていたことで今に繋がっていることはありますか?

品川 当時の新宿は今よりもうちょっとおっかない街で、水商売や工事現場で働いたりもしたんだけど、そういう人たち(不良)もいたので、そこはダイレクトに作品に繋がっているかな。

倉さんは高校時代に経験したことで今に繋がっていることはありますか?

 洋服が好きで、古着屋で働いていた時にスカウトされて、今の仕事に繋がっています。それはたまたまでしたが、すごく大きな経験だったと思います。

お二人が学生時代にやっておいて良かったと思うことはありますか?

品川 “やっといて良かった” じゃなくて、“やっとけば良かった” は山ほどある。たぶん学生の子たちが今やってることって、後にやりたいと思った時にはお金のかかることばかりなんだ。俺は何百万もかけて英会話を学んでいるけど、みんなは今高校で教えてもらえるじゃない? ジムに行かなくても高校では体育や部活があるし。どの世界、どの分野でもこれからはグローバルだと思うから、英語はやっておいたらいいと思う。これからAIで仕事を失うかどうかの二択の時代が来ると思うから、俺が今もし学生ならAIについて勉強するかな。AIはもう絶対に無視できないから。

 高校の時に化学を専攻していたんですけど、俳優の仕事はありとあらゆるものが演技に活かされる職業なのでいずれ活かされるだろうなと思っています。やっておいて良かったことは、全部ですね。やっておけば良かったのは、海外の作品に興味があるので語学留学みたいなことかな。

品川 (留学は)人生自体が広がると思う。

監督が英語を習得したいと思われる具体的な目的を教えてください。

品川 ストライキで今撮影が止まっているんですけど、アメリカで映画を撮っていて。撮影の時は通訳の人がついてくれるので細かい指示を英語で出せなくても、撮影後の食事会で距離を縮めるには英語って必要だし、海外で自分を売り込む時に英語が喋れないと自分が伝えたいことの細かいニュアンスが変わってきちゃうんですよね。

最後に本作を楽しみにしている高校生へ向けて一言メッセージをお願いします。

 この作品は年齢・性別問わず全く飽きずに観れる「ザ・エンタメ映画」です。本作をきっかけに映像業界に興味を持つ方もいるかもしれないですし、高校時代のひとつの思い出になるかもしれないですし。皆さんにとってそういう映画になればいいなと思います。

品川 不良映画ですが、自分の大切な人への想いからの葛藤、友情、愛情など自分と重ね合わせて観られると思います。あとは単純にアクションの爽快感を味わってもらえたら嬉しいです。

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『OUT』PG-12
  • 原作:井口達也/みずたまこと『OUT』(秋田書店「ヤングチャンピオン・コミックス」刊)
  • 監督・脚本:品川ヒロシ
  • 出演:倉悠貴、醍醐虎汰朗、与田祐希(乃木坂46)、水上恒司、與那城奨(JO1)、大平祥生(JO1)、金城碧海(JO1)、他
  • 配給:KADOKAWA

©2023『OUT』製作委員会

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