サンフランシスコでの生活がいかに高いかが分かる、13の驚きの事実

サンフランシスコ

Sean Pavone/Shutterstock

カリフォルニア州サンフランシスコ。

世界のテクノロジーの中心とも言われるシリコンバレーへの近さが、この街をアメリカで最も裕福な都市の1つにしている。

しかし、それがベイエリアで暮らす人々の生活費を高騰させている。大半の人々は家を買うこともできない。

ニューヨーク・タイムズは、計画通りに複数のテック企業のIPO(新規株式公開)が行われれば、その生活費はさらに上がり、年内に数千人のミリオネアたちが新たにサンフランシスコに加わるだろうと報じた。

サンフランシスコでの暮らしがいかに高くつくか、13の驚きの事実を紹介しよう。


1. ベイエリアはアメリカの最も人口の多い都市圏の中で、最も富裕層が多い地域

ゴールデンゲートブリッジ

Mario Anzuoni/Reuters

サンフランシスコの世帯収入の中央値9万8710ドルと、アメリカ全体の世帯収入6万336ドルに比べてかなり高い。

Wealth-Xの2019年の「Billionaire Census report」によると、テック業界のおかげでサンフランシスコはアメリカで3番目にビリオネアが多く住む都市だ。

2. 一般的な賃貸物件の賃料は4000ドル(約44万円)を超える

住宅街

Bertl123/Shutterstock

アメリカの家賃の中央値は1700ドルだが、サンフランシスコは4506ドルだ。サンフランシスコは、寝室が2つあるマンションを借りるのが、アメリカで最も高い都市でもある。

3. 一般的な売買物件の価格は130万ドル(約1億4000万円)

一軒家

Ronnie Chua/Shutterstock

アメリカ全体の住宅価格の中央値は28万9900ドル

住宅用不動産情報サイト「トゥルーリア(Trulia)」のレポートによると、サンフランシスコはアメリカで最も100万ドルを超える住宅が多い都市で、81%がそれにあてはまる。

2018年のある調査では、ベイエリアの住民の半数近くがすぐに引っ越すつもりだと答えている。

ニューヨーク・タイムズは、今後5年で一戸建て住宅の価格は最大500万ドルまで跳ね上がる可能性があると報じた。

4. サンフランシスコの中では最も住宅価格の安いエリアの1つ、ベイビューの平均販売価格は89万ドル(約9700万円)

年季の入ったピンクの家

Open Homes Photography

だが、中にはもう少し安い家もある —— 480平方フィート(約45平方メートル)の年季の入った家が最近、60万ドルで売れた。

5. 頭金20%で一般的な家を買うには、年収30万3000ドル(約3300万円)が必要

サンフランシスコの街並み

Richard Heyes/Flickr

労働統計局のデータによると、アメリカの労働者が1年で稼ぐ金額の中央値は4万6696ドルだ。

6. 家を借りて快適に暮らすには、年収16万4214ドル(約1800万円)が必要

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Luciano Mortula - LGM/Shutterstock

GoBanking Ratesの調査によると、サンフランシスコで家を借りて快適に暮らすには、年収16万4214ドルは必要だ。これはアメリカ全体の中央値の3.5倍にあたる。

これは、ベイエリアのテック企業で働く人の平均年収14万2000ドルでも足りないということだ。テック業界で働く人々の60%近くがベイエリアに住む経済的な余裕がないという。

7. 住宅の代わりに、ハウスボートやワゴン車で暮らす人々もいる

街から見える海

RICOWde/Getty Images

あるテック企業の従業員は、家を借りる経済的な余裕がなく、1年間、自身が務めるスタートアップのオフィスで寝泊まりをしていたという。

8. テック界の大物やスタートアップの創業者ですら、住宅価格の高騰で家を探すのに苦労している

丘の上の家と路面電車

Pius Lee/Shutterstock

2018年には、配管が壊れ、腐ったマットレスがキッチンに積まれた、1000平方フィートの家が52万ドル以上で売れたという

9. 車中泊をしている人の数が45%増えた

テント

Eric Risberg/AP

車中泊をしている人が増えたことで、サンフランシスコのホームレス人口は、過去2年で17%増えて8011人になった

その背景には、テクノロジー・ブームと住宅不足があり、サンフランシスコのホームレス危機は悪化していることを示している。

10. 家族で生活を送るには、サンフランシスコはアメリカで最も費用のかかる都市

橋を見る親子

Aleksei Potov/Shutterstock

4人家族が食べていくには、年に14万8440ドルが必要で、月にして1万2370ドルだ。

ある調査によると、一般的に年収数万ドルと言われるテック業界で働く人の半数以上が、生活費の高騰で子どもを持つことを先延ばしにしていると答えた。

11. 4人家族で世帯収入が11万7400ドル(約1300万円)以下は、低所得者と見なされる

路面電車

Andrey Bayda/Shutterstock

住宅都市開発省はこの数字を年収の中央値と平均住宅価格から計算していると、ニューヨーク・タイムズは報じた

12. ひとり暮らしの人が最低限の生活を送るために必要な金額は、1年で6万9072ドル(約760万円)

広場

Katherine Papera/EyeEm/Getty Images

これはアメリカの労働者の年収の中央値の50%に近い金額で、月にして5756ドルだ。この金額には、住宅費、食費、交通費、医療費やその他、生活必需品と税金が含まれている。貯金や自分の自由になるお金は含まれていない。

13. サンフランシスコの住民は、裕福になるには、年収400万ドル(約4億4000万円)が必要と考えている

夕焼け

Shutterstock

チャールズ・シュワブの2019年の「Modern Wealth Survey」によると、アメリカ人は裕福になるには平均で年収230万ドルが必要だと考えている。サンフランシスコの住民はその約2倍が必要と考えている。

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