ISISに対する「生来の決意作戦」を遂行中のA-10 サンダーボルトII、2015年10月29日。
US Air Force
A-10 サンダーボルトIIは、ウォートホッグ(イボイノシシ)やホッグ(ブタ)の名称で知られ、米軍兵士から愛されている。
A-10はアメリカ空軍初の近接航空支援機。低空、低速での飛行性能に優れている。だが、おそらく最も有名なのは機首に搭載された30mmガトリング砲だろう。発射速度は毎分3900発、「ヴーーーーー」という特徴的な発射音を発する。
ここ数年、退役が議題に上がっていたが、アップグレード予算として1億ドル(約110億円)以上が投入されることとなり、今後も運用が継続することとなった。
伝説の攻撃機、A-10の勇姿を見てみよう。
1976年3月に配備が開始されたが、1991年の湾岸戦争まで実戦に出ることはなかった。
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開発元はフェアチャイルド・リパブリック。同社の破綻後はノースロップ・グラマンが保有。ノースロップ・グラマンはアメリカ最大の軍事企業、かつ最大の政治献金元。
出典 : Defense Department
特徴的な「ヴーーーーー」という発射音。
ゼネラル・エレクトリック製 TF34-GE-100 ターボファンエンジンを2基搭載。1基あたりの推力は9065ポンド(約4110キロ)。
US Air Force
出典 : Defense Department
最高速度は時速約450マイル(時速約720キロ)、実用上昇限度は4万5000フィート(約1万3700メートル)、航続距離は2580マイル(約4150キロ)。
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ロシアの攻撃機スホイ25(Su-25)は、A-10に対抗して開発された。
出典 : Defense Department
ガトリング砲は、機首に描かれた歯から飛び出しているように見える。また射撃時にはタバコを吸っているかのように煙が出る。
Senior Airman Chris Drzazgowski/US Air Force
ペイロード(積載量)は1万6000ポンド(約7300キロ)。
出典 : Defense Department
通常爆弾、レーザー誘導爆弾など、さまざまな爆弾を搭載可能。
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さらに2.75インチロケット弾、AIM-9 サイドワインダー、AGM-65 マーベリックなども搭載可能。
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赤外線をかく乱するフレア、レーダーをかく乱するチャフ、ジャマーポッド(電波妨害装置)、照明弾なども搭載。
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空中戦での戦果もある。1991年、イラクのヘリコプターをガトリング砲で撃墜した。
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空中給油も可能。
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象徴的なノーズアート。むき出しの歯が描かれることが多い。
U.S. Air Force/Master Sgt. Jeffrey Allen
イラク、アフガニスタン、シリアで地上部隊を何度も救ったことから、A-10は兵士の間ではガーディアン・エンジェル(守護天使)として人気だ。
US Air National Guard
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ヘザー・ウィルソン(Heather Wilson)空軍長官は2017年12月の上院軍事委員会で「私はA-10のファンになった」とさえ語った。
US Air Force
出典 : Business Insider
より詳しい情報は、アメリカ空軍が最近公開したドキュメンタリー「Grunts in the Sky」で。
[原文:15 photos of the legendary A-10 Warthog, which Congress wants to keep flying for years to come]
(翻訳:塚本直樹/編集:増田隆幸)