自分にベストなボードはどれ?スノーボード選びの基本

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Photo: Aaron Blatt

初めてスノーボードデビューを考えている人から今までレンタルだったけど今シーズンは自分のギアをゲットしようと考えている人まで、今回はスノーボード選びの基本を紹介します。キャンバーやロッカー、ツインやディレクショナルなど普段は聞きなれない言葉に様々な形の板があり悩んでしまうのも当たり前。この記事では自分にピッタリのスノーボードを見つけるポイントを解説します。

自分にピッタリなスノーボード選び6つのポイント

スノーボードを購入する際には、抑えておかねばならない重要なポイントがいくつかあります。しかも、それらは時に複雑化してしまうこともあります。今回は、よりわかりやすく解説するためポイントを6つに絞り解説します。

  1. ライディングレベル
  2. フィールド
  3. サイズ
  4. 構造
  5. グラフィック
  6. 値段

1.自分のライディングレベルを知る

Burtonを含む多くのスノーボードブランドは、様々なレベルに合わせたスノーボードをラインナップしています。スノーボードを買うにあたって、1番最初のポイントは自分自身のライディングレベルを正確に知ることです。レベルの目安としては、スノーボードを始めたばかりでターンを練習中が初心者、ある程度自由にターンができて、オーリーや簡単なトリックができるのが中級者、非圧雪の斜面やパーク等で高難度なトリックができるのが上級者としています。あくまでライディングレベルは目安になるので、後述するポイントを抑えた上で選んでいきましょう。

  • 初心者向け: このカテゴリーに含まれるスノーボードはメンテナンスが簡単で、上達スピードを加速します。ベーシックなシェイプと柔らかめのフレックス、そしてエッジが引っかかりにくいデザインなどが特徴です。
  • 中級者向け: このカテゴリーに含まれるスノーボードは、よりアグレッシブなシェイプや構造など、新しいトリックやフィールドへのチャレンジをサポートするデザインが特徴です。
  • 上級者向け: このカテゴリーに含まれるスノーボードは、スピードと安定性にフォーカスし、ユニークなシェイプやハイブリッドキャンバー、最先端のテクノロジーや最高峰のマテリアルを使っていることが特徴です。

ボードの情報で注目すべきワードは、ライディングレベルです。

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2.自分のフィールドを知る

世の中にある大半のスノーボードは、特定の使い方を考慮してデザインされていることが多く、どのフィールドをメインに滑るのかは重要なポイントです。ただし、初心者の場合、このポイントはスキップしてOKです。(多くの初心者向けスノーボードはオールマウンテンのカテゴリです)

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  • オールマウンテン: オールマウンテンは圧雪やパーク、パウダーなど、あらゆるフィールドで高いパフォーマンスを発揮するように作られています。
  • パウダー&バックカントリー: オフピステやパウダーライディングを目的にデザインされたスノーボードは、パウダーでいかに高い浮力を保ち、気持ちの良いライディングができるかにフォーカスしています。バックカントリーにおいては、スプリットボードも素晴らしいオプションの1つです。
  • パーク: パークライディングを目的にデザインされたスノーボードは柔らかいフレックスだったり、逆に反発力の高い固めのフレックスもあります。スイッチライディングを考慮し、多くはツインシェイプであることが多いです

それぞれのスノーボードがどのようなライディングにおける特性を持っているのか、以下にリストアップされたキーワードをチェックしましょう 。

  • シェイプ: 主に板の形状のことです。ノーズとテールが同じ形のツインチップやノーズとテールの形状が異なるディレクショナル、ボードの左右で形状が異なるアシンメトリックなど過去10年に渡って多くのスノーボードブランドは数えきれないほどのシェイプをリリースしてきました。それぞれのシェイプは実にユニークであり、シェイプに関する細かな情報をしっかりと理解する必要があります。
  • ベンド: 主に板のソール形状のことです。ベンドは、それぞれに大きな違いがあります。昔からある伝統的な構造のキャンバーやエッジの引っ掛かりの少ないロッカー、さらにそれらを組み合わせたハイブリッド形状など各ブランドが様々なベンドをリリースしています。
  • フレックス: スノーボードの硬さを表すのがフレックスです。フレックスにはノーズからテールまで、もしくはスノーボードのエッジ間の硬さを表すトーションフレックスがあります。
  • 有効エッジ: 長い有効エッジは高速域において高い安定性を発揮しますが、同時にスイングウエイトが重くなります。短い有効エッジはレスポンスが早く、クイックにターンが出来ますが、硬い圧雪面などではより高いコントロール技術が必要となります。
  • サイドカット: 小さなサイドカットのスノーボードはターンがクイックで、比較的簡単にターンが出来ます。また大きなサイドカットのスノーボードは高速域において安定性が高くなります。

ボードの情報で注目すべき言葉はこちらです。

  • フィールド(地形、テレインなど)
  • シェイプ
  • ベンド(ソール形状など)
  • フレックス
  • 有効エッジ
  • サイドカット
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3.自分に合ったサイズを知る

スノーボードにおけるサイズ表はあくまでも一般的な目安になります。重要なのは、自分の好みの長さを選ぶことです。ただし、初心者の場合は長すぎたり、短すぎるボードは乗りにくいのでお店のスタッフについて相談してみましょう。

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サイズ選びに関してもうひとつ重要なことは使うライダーの性別です。Burtonのファミリーツリーコレクションのようなジェンダーニュートラルなラインナップもありますが、ブーツサイズ、体重、脚力の違いから、多くのスノーボードブランドはウィメンズモデルとメンズモデルにラインナップを分けています。これらの要素はあくまでも一般的なものですが、サイズを選ぶ際には大きなポイントとなります。サイズ表にある推奨体重よりも自分の体重が重い場合、そのボードは少し柔らかく感じるかもしれません。逆に推奨体重よりも軽い場合、そのボードは固く感じることでしょう。もう一度言いますが、サイズ表はあくまで目安です。自分の体重やブーツサイズを確認し、それに見合ったサイズのボードを選ぶようにしましょう。

そしてスノーボードのウエスト幅にも注目しましょう。あなたの足のサイズが大きい場合は特にです。スノーボードのウエスト幅は、ブーツやバインディングサイズに大きく関わり、最大限のパフォーマンスを引き出すために重要な役割を担っています。ウエスト幅が細いスノーボードはターンがクイックで、キビキビとした乗り味が特徴です。逆にワイドなウエスト幅のスノーボードは安定性と浮力がアップします。

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ボード情報で注目すべき言葉はこちらです。

  • レングス(長さ)
  • ウエイトレンジ
  • ウエスト幅
  • バインディングサイズ
  • ブーツサイズ
  • 性別

4.ボードの構造を知る

ここまで紹介してきたポイントを抑えれば、ある程度自分が乗るべきボードについて絞り込めてきたはずです。次に紹介するポイントは、ボードの素材、構造、そしてバインディングのマウンティングシステムです。

  • コア: ボードの芯材のことです。スノーボードの重量やフレックスなどのパフォーマンスを大きく左右します。
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  • ベース: ソールの素材のことです。シンタードPTEXはスピードが出しやすく、耐久性の高いベース素材ですが、値段が高くなります。エクストゥルーデッドPTEXはリペアやメンテナンスが簡単ですが、ワックスを長く保持することが出来ません。
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  • ファイバーグラス: ファイバーグラスはスノーボードの素材をそれぞれ繋ぎ合わせ、トーションフレックスやボードの反発力を左右します。繊維の角度や組み合わせにより様々なパフォーマンスを生み出します。
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  • エッジ: エッジの素材の多くはスチール素材ですが、ハイエンドのスノーボードの中ではサビに強く、メンテナンスが楽なステンレス素材を採用しています。
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  • マウンティングシステム: バインディングの取り付け構造により使うバインディングを選ぶことになります。一般的なブランドは4つのビスで止める4x4バインディングですが、The Channelシステム搭載のボードはESTバインディングでの取り付けが可能です。
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ボードの情報で注目すべき言葉はこちらです。

  • コア
  • ベース
  • ファイバーグラス
  • エッジ
  • マウンティングシステム

5.グラフィックを選ぶ

新しいスノーボードと長い付き合いになるということは、グラフィックも大切な要素になります。しかし、このポイントがスノーボード選びのプロセスにおいて最後の方に位置しているのには理由があります。ただグラフィックが好きだからという理由でそのスノーボードを選んでしまっては、大きなトラブルになりかねないのです。

このプロセスにおいて大事なのは、実際にショップに行ってそのスノーボードのグラフィックやトップシートの質感を確認することです。トップシートの素材や質感に触れ、様々な光の下でグラフィックを確認しましょう。

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そして前述したポイントを再度確認し、自分の好きなTOP3を選びましょう。ただし、ときにはボードのグラフィックがボード選びのポイントの最上位に来ることもあります。スノーボーダーたるものテンションの上がるグラフィックで滑りたいものです。どうしても譲れないグラフィックがあったときは、自分の滑りをボードに合わせましょう。

ボードの情報で注目すべき言葉はこちらです。

  • グラフィック
  • アーティスト

6.予算内に納める

リフト券代や滑り終わった後の乾杯のためにも、自分の予算内でスノーボードを買いましょう。値段が高いからと言って、そのスノーボードが "ベスト" とは限らないのです。

これまでに精査したスノーボードリストをみてみると、それぞれ値段が違うはずです。低価格のものもあれば、値段がかなり高いものもあるでしょう。悩んでしまうかもしれませんが、どれだけお金をつぎ込みたいか、それは全て自分次第です。ただし、バインディングやブーツも必要だということを忘れないでください。そのための予算も残しておきましょう。

ボードの情報で注目すべき言葉はこちらです。

  • 価格

結局どっちで買うのが良い? オンライン or ストア

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オンラインで買うか、実際にお店で行って買うかは悩むポイントの1つです。一般的に、ButronストアやBurtonディーラー、信頼のおけるプロショップに足を運ぶことに大きなメリットがあることは確かです。

  • プロの意見やアドバイスを直接聞ける。
  • 正しいサイズを必ず見つけることができる。
  • グラフィックやトップシートの質感を直接感じることができる。
  • もしかしたらお得に買い物ができるかもしれない。
  • ローカルのスノーボードコミュニティに混ざることができる。

一方でインターネットの商品の多さに負けないくらいのストックを持つショップは少なく、家の近くにプロショップがない場合はオンラインでの購入しか選択肢がないこともあります。もしオンラインでの購入の場合、下記に注意してスノーボードを選びましょう。

  • フィルターを活用しましょう。自分が探しているスノーボードを厳選する場合、オンラインショプにあるフィルター機能は効果的です。
  • レビューに目を通しましょう。多くの人が残してくれたレビューを活用し、共通する問題点などを見つけましょう。
  • セール品を狙ってみましょう。誰もが貧乏なスノーボーダー時代を経験したことがあります。(今でもそうかもしれません) だからこそ、お得な情報はいつだってウェルカム。オンラインストアであれば、セール対象の商品は1クリックで見つかります。

ここまで自分にピッタリのボードを選ぶ際に、抑えるべきポイントを紹介しました。最高の1本を見つけて、今シーズンも思いっきり楽しみましょう!

Burtonのスノーボードはこちら




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