地震雲って本当にある?変わった形をした雲の正体

写真:PIXTA

地震雲とは、大地震が発生する前に見られる特異な形状をした雲の名称です。ネットでもしばしば話題にのぼることがあります。実際に地震雲は存在するのでしょうか?
本記事では、地震雲の有無や雲のメカニズム、変わった雲の正体などを紹介します。

こちらの記事もおすすめ!→黄砂は災害!?黄砂のメカニズムと私たちの生活に与える影響

地震雲があると言える科学的根拠はない

「地震雲はない」と言い切るのは難しいですが、あると言える科学的な根拠もありません。そもそも雲は大気の現象で、一方地震は大地の現象なので両者はまったくの別物です。

地震は地下深くのプレートが割れたり、跳ね上がったりすることで発生します。地震発生前にどのように地下深くのプレートが雲を作るのかのメカニズムを説明できないのが現状です。

日本では体に感じる地震が年に2,000回程度発生しています。さらに大きな揺れを感じる震度4以上の地震も年に50回程度発生しています。地震そのものは珍しい現象ではなく、その度に地震雲が発生しているわけでもありません。

また、地震雲に関する内容の投稿はSNSやネット上には毎日のようにあります。大地震が発生した際に前日や当日に変わった雲に関する投稿があった場合、その投稿がそのまま広がって地震雲と言われる場合もあります。

参考:気象庁「地震予知について」

無断転載禁止

この記事をシェアする

オススメ記事

新着記事

公式SNS