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個人投資家が日本株を大幅に売り越し、日銀利上げの3月第3週

日本銀行がマイナス金利政策の解除を決めた3月第3週は、個人投資家による日本株の売越額が約2カ月半ぶりの大きさとなった。

  日本取引所グループが28日に発表した投資部門別売買状況(18-22日、東京・名古屋2市場)によると、個人投資家は現物で8727億円を売り越した。売越額は1月第2週に記録した1兆695億円以来の大きさだった。

  ただ、株高を背景に個人の取引金額は高水準を維持し、この週の委託取引全体に占める割合は29.4%と、2023年年間の平均25.3%を大きく上回った。

国内個人投資家が日本株を売り越し | 1月8-12日以来の規模
 
 

  3月第3週は日銀が金融政策決定会合でマイナス金利解除や上場投資信託(ETF)の新規購入停止を決めた。政策修正は市場で事前に織り込まれており、日経平均株価と東証株価指数(TOPIX)は週間でともに5%超上昇した。

  フィリップ証券の増沢丈彦株式部トレーディング・ヘッドは、個人投資家は「決して弱気に転じて売り越したわけではない」とみる。「材料出尽くしなどの売りは一部であった可能性はある」ものの、利益確定の売りが主因だとの見方を示した。

  一方、海外投資家の961億円と小幅な買い越しに転じた。最大の買い手は証券会社の自己勘定で、9425億円の買い越しだった。

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