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パレスチナ自治政府首相が辞表提出、アラブ諸国や米国が改革要求

  • アッバス議長が内閣総辞職受け入れるか、今のところ判然とせず
  • 戦後のガザ統治目指す自治政府、「新たな政治枠組み必要」と首相

パレスチナ自治政府のシュタイエ首相は26日、辞表を提出した。同自治政府内の改革を進めるよう、アラブ諸国や米国が幅広く働き掛けていた。

  自治政府のアッバス議長がシュタイエ首相と内閣の総辞職を受け入れるか、今のところ明らかでない。

  だが首相の辞意表明は、自治政府内の変化を示している公算が大きい。イスラエルとイスラム組織ハマスの戦争が終わる際に、自治政府はパレスチナ領の統治で役割を担おうとしている。

Mohammad Shtayyeh
辞意を表明したパレスチナ自治政府のシュタイエ首相
Source: Bloomberg

  シュタイエ氏は「次の段階とその課題には、ガザ地区の新たな現実と挙国一致への交渉を踏まえ、新たな政府と政治的な枠組みが必要だ。一つのパレスチナ国家として人々のコンセンサスをまとめ、幅広い参加を促し、さまざまなレベルで団結し、パレスチナ全土に自治政府の権限を拡大することが緊急に求められる」と語った。

  ブリンケン米国務長官は昨年11月、アッバス議長と「パレスチナ当局を改革・再生し、抜本的に改造する必要性」を議論したとし、汚職撲滅への取り組みや報道の自由への支持などを促した。

  シュタイエ氏は同12月、戦後のガザ統治計画について自治政府が米当局者と協力していると説明。自身が望む戦後の姿は、ハマスがパレスチナ解放機構(PLO)の原則を受け入れ、PLO各派が参加する政府にハマスも少数派として加わることだと述べていた。

  ハマスがこれに合意する兆しは今のところ見られていない。

原題:Palestinian PM Shtayyeh Resigns Amid Calls for Reform (1)(抜粋)

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