イスラエル、グテレス国連事務総長の辞任要求-安保理での発言に反発
Courtney McBride、Augusta Saraiva-
ハマスの攻撃が理由もなく起きたのではないこと認識するのも重要
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イスラエルのエルダン国連大使はグテレス氏の辞任を要求
24日に開かれたパレスチナのガザ地区の情勢について協議する国連安全保障理事会の会合で、グテレス事務総長の発言にイスラエルが反発し、同国の国連大使は同事務総長の辞任を要求した。
グテレス氏は同会合の冒頭演説で、パレスチナ人のいかなる怒りもハマスによる7日の攻撃を正当化することはできないと発言する一方、「ハマスによる攻撃が理由もなく起きたわけではないことを認識することも重要だ」とし、パレスチナ人は「56年間にわたり息が詰まるような占領下に置かれてきた」と述べた。
イスラエルのコーヘン外相はグテレス氏の発言を受けて、同氏との会談をキャンセルする意向を示した。同氏は安保理の会合で演説を行い、人質となったイスラエルの子どもらの写真を掲げ、無実の「悪の犠牲者」だと語った。
同国のエルダン国連大使はその後ソーシャルメディア上で、グテレス氏の発言について、「われわれの地域の現実から完全に遊離していることを決定的かつ疑いようもなく証明した」衝撃的な演説だったとして、同氏の辞任を要求した。
パレスチナ自治政府のマリキ外相は、人権を喧伝しながらパレスチナ人の人間性抹殺と虐待を容認する政府の偽善を非難。イスラエルは7日の攻撃を行った者を標的にするのではなく、「パレスチナの女性や子ども、そしてパレスチナ人全体に対して復讐している」と指摘した。
原題:Israel Demands UN Chief Resign as Tensions Flare Over Mideast(抜粋)
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