中国が李国防相を解任、外相に続く主要閣僚交代－政権の安定性に懸念

中国の李尚福国防相が更迭されたと、国営中央テレビ（ＣＣＴＶ）が伝えた。後任は明らかになっていない。景気回復が低調な中で中国政府では主要閣僚の交代が続いており、投資家の間では懸念が広がっている。

　　李氏は２カ月前から動静が途絶えていた。国務委員の職も解かれ、中央軍事委員会の委員からも外れたという。既に外相を解任されていた秦剛氏も国務委員の地位から除名されたと、ＣＣＴＶが24日報じた。　　

　　アジア・ソサエティー政策研究所の中国分析センターで中国政治を研究するニール・トーマス氏は「李氏と秦氏の更迭は、２人が汚職や党規律違反などで調査されていることを裏付けるものだ」と語った。　　

　　李氏は今年３月に国防相に就任したばかり。習近平国家主席が権威を脅かされるような事態に直面しているとの見方は出ていないものの、中国が景気下支えで投資家を呼び込もうとする中、相次ぐ突然の閣僚更迭は政権指導部の安定性について疑問を投げ掛けるものだ。

　　李氏が最後に公の場に姿を見せたのは、８月29日に北京で開催されたフォーラムでのスピーチだった。ロイター通信は先に、同氏が軍装備品の調達を巡って調査を受けていると報じていた。

　　李国防相の解任により、過去１年余り停滞していた米中の国防対話は再開する可能性がある。李氏はトランプ前米政権時代に制裁を科されており、それを理由に中国は米国からの対話の申し入れを拒んでいた。

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原題：China Ousts Defense Minister, Ending Months of Mystery Over Role（抜粋）China Removes Li Shangfu as Defense Minister, CCTV Reports（抜粋）