関東以北の最高峰!栃木と群馬の県境「日光白根山」を菅沼ルートで登ってみた | 山・ハイキング・クライミング 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2023.06.25

    関東以北の最高峰!栃木と群馬の県境「日光白根山」を菅沼ルートで登ってみた

    日光白根山からの景色

    日光白根山山頂から望む絶景。

    冬山シーズンが終わりを迎え、いよいよ本格的な夏山のシーズンがやってきます。今シーズンはどの山に登ろうか、と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

    そんな方にぜひおすすめしたい山が「日光白根山」です。

    今回は、様々な表情をみせてくれる魅力たっぷりの日光白根山を、実際に登った様子を交えてご紹介します。

    日光白根山とは?

    日光白根山は、栃木県と群馬県の県境に位置する標高2578mの火山で、日本百名山にも選ばれています。

    主な登山ルートは、日光湯元温泉から登る「日光湯元ルート」、白根山ロープウェイを利用する「丸沼ルート」、菅沼キャンプ場付近から登る「菅沼ルート」、金精峠から登る「金精ルート」などです。

    周辺には五色沼や弥陀ヶ池、前白根山、白根隠山、座禅山などがあり、すばらしい景観に出合えます。

    加えて、高山植物や野鳥も楽しめるため、初心者からベテランまで幅広い層に人気の山です。

    登山の装備

    今回は日帰りで日光白根山を楽しむことにしました。当日の装備はこちらです。

    日帰り登山の装備

    日帰り登山の装備です。

    • バックパック 30L
    • 雨具上下
    • ヘッドライト
    • サングラス
    • コンパス
    • クマ鈴
    • 防寒着
    • お湯
    • 行動食
    • 地図
    • 昼食
    • トレッキングポール
    • モバイルバッテリー
    • ファーストエイド
    • 手ぬぐい

    服装は、トレッキングシューズにトレッキングパンツ、ベースレイヤー、長袖シャツ、ウィンドブレーカー、キャップです。

    ルートは「菅沼ルート」に決定

    白根山のルートで一番ポピュラーなのは、ロープウェイを利用する「丸沼ルート」です。丸沼高原スキー場付近には宿泊施設も多く、温泉もあるので人気があります。

    しかし今回は、筆者が住む日光市からのアクセスがよく、適度な登りがいがある「菅沼ルート」を選びました。

    菅沼ルートの標準コースタイムは7時間。内訳は次のとおりです。

    • 菅沼登山口~弥陀ヶ池 2時間20分
    • 弥陀ヶ池~日光白根山山頂 1時間25分
    • 日光白根山山頂~避難小屋 1時間
    • 避難小屋~五色沼 30分
    • 五色沼~弥陀ヶ池 15分
    • 弥陀ヶ池~菅沼登山口 1時間30分

    途中に昼食や休憩を入れると、約8時間の山行になります。

    菅沼登山口へ

    菅沼登山口

    駐車場近くに登山口があります。

    菅沼の登山口には車でアクセスするのが一般的です。

    駐車料金は一日1,000円、入口料金所にて支払います。

    料金所から奥の駐車場まではデコボコの砂利道なので、十分注意して運転してください。

    車を停めて準備を整えたら、いざ出発!駐車場の近くに登山道の看板があるので、そこから登山道へ入っていきます。

    まずは樹林帯を登る

    樹林帯の登山道

    はじめは急な樹林帯を登っていきます。

    はじめは広くゆるやかな登山道からスタートしますが、程なくして急な樹林帯に変わっていきます。時々勾配がゆるくなる所もありますが、その後も急なのぼりが続きます。

    2時間ほど延々と登るので、このルートの頑張りどころといってもいいパートです。途中休憩しながら、着実に進んでいきます。

    視界が開けると弥陀ヶ池に

    弥陀ヶ池

    視界が一気に広がると弥陀ヶ池が。

    樹林帯の急な登りを抜けると、視界が開き、弥陀ヶ池が姿を現します。思わず「おぉー!」と声を出したくなるほど。

    その先には日光白根山を望むことができ、急な登りが終わった安堵感と、これから山頂を目指すことへの高揚感を覚えます。

    この弥陀ヶ池にはベンチがあるので、ここで休憩をするのもいいでしょう。

    岩場をのぼって山頂へ

    日光白根山の山頂付近の岩場

    岩場が出てきたら山頂はもうすぐ。

    弥陀ヶ池から座禅山の鞍部を通過して、さらに急坂を登ると、少しずつ樹木がなくなり岩場になってきます。

    岩場を登って群馬側の景色が開けたら、山頂まではあと少しです。

    山頂は大展望

    白根山山頂からの眺望

    山頂は大展望です。

    山頂はいくつかの岩峰からできていて、標識のある岩峰からは尾瀬方面の至仏山、燧ヶ岳(ひうちがたけ)を臨むことができます。

    白根山山頂から見る奥日光

    山頂からは奥日光の男体山や中禅寺湖も見えます。

    日光方面を見てみると、ずいぶん大きな湖が見えます。初めて見た時は、あまりに大きすぎて、それが中禅寺湖だということに一瞬気がつきませんでした。

    白根山山頂からの五色沼

    山頂からはエメラルドグリーンの五色沼も見えます。

    山頂からは、これから向かう五色沼が見えます。その色はエメラルドグリーン。なんとも美しい色に言葉を失います。

    ガレ場を下って五色沼へ

    ザレ場、ガレ場

    山頂から五色沼への下りは落石に注意。

    山頂から五色沼への下りは、砂礫が多かったり、岩が多かったりするガレ場の道になるので、落石に注意が必要です。

    焦らず、石を落とさないように、また上からの落石にも注意しながら確実に下っていきましょう。

    五色沼避難小屋

    五色沼避難小屋に到着。

    しばらく下って勾配が少しなだらかになると、五色沼避難小屋が姿を現します。

    ここからは前白根山に登る道と、五色沼に下る道に分かれます。今回は五色沼方面に下りました。

    残雪の登山道

    6月でも残雪があるので十分注意が必要です。

    避難小屋から五色沼の下りも急な道が続くので、注意しながら降りていきます。

    6月でも所々に残雪が残っている場合があります。今回はアイゼンやチェーンスパイクが必要なほどではありませんでしたが、事前情報を入手して十分注意してください。

    五色沼の畔

    五色沼は水面近くで見てもきれいな緑色です。

    避難小屋から30分ほど下ると、視界が開けて五色沼にでます。五色沼の水は近くで見ても綺麗な緑色をしています。

    五色沼から弥陀ヶ池へ抜けるには、少し登り返して鞍部を超えていきます。ちょっときついですが、短い距離なので頑張りましょう。

    弥陀ヶ池で休憩を取ったら、ここからは登って来た急な樹林帯の道を下って登山口に戻ります。

    鳥や花も楽しめるのが日光白根山の魅力

    イワヒバリ

    山頂にはイワヒバリがいました。

    日光白根山はその壮大な景色が魅力ですが、野鳥や植物の宝庫でもあります。

    山頂では人を恐れないイワヒバリのさえずりが聞こえてきて、樹林帯でも様々な野鳥たちが美しい鳴き声を聞かせてくれました。

    ツガザクラとイワカガミ

    ふと足元を見るとツガザクラとイワカガミが咲いていました。

    また、植物も豊富にあるので、花が好きな方も楽しむことができます。

    代表的なのが高山植物の女王と言われるコマクサと、白根の名を冠したシラネアオイでしょう。

    残念ながら今回はこれらの花にお目にかかることはできませんでしたが、ツガザクラやイワカガミなど、かわいい花たちには出合うことができました。

    ミネザクラ

    ミネザクラも咲いていました。

    そのほか、日光白根山にはミネザクラ、コメバツガザクラ、トウゴクミツバツツジ、ゴゼンタチバナなど、200種類以上の植物が自生していると言われています。

    日光白根山で楽しい山歩きを

    日光白根山は、樹林帯もあれば岩場もあり、進むにつれて五色沼や弥陀ヶ池など異なる景色が見られるので、飽きずに歩き続けられます。

    そして、なんといっても山頂からの大展望は、登ってよかったと思わせてくれる最高のご褒美でしょう。

    さまざまなルートがあるので、初心者から上級者まで楽しむことができます。野鳥や高山植物が好きな人にもおすすめです。

    ぜひ、日光白根山で楽しい山歩きを体験してください。

    私が書きました!
    アウトドアガイド・ライター
    すー(鈴木 隆)
    日光市生まれ日光市育ち。40代で脱サラ後に、カナダに留学して退職金を使い果たす。帰国後は観光関係の仕事をしつつ、アウトドアガイドとしても働く日々を送っています。キャンプ、登山、ロードバイク、トレランなど外遊びが趣味で、楽しく働いて生活することをモットーとしています。

     

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