ピアノの基礎練習とは?上達するための3つのポイント

ピアノ上達方法・テクニック

2021/06/08

投稿者: 磯崎 由佳

ピアノの基礎練習とは?上達するための3つのポイント

ピアノの技術を磨くためには、さまざまな知識を身につけることが大切です。

実際に楽器と向き合って、基礎練習を積み重ねていくことはより重要となります。

ピアノの技術は1日や2日で簡単に習得できるわけではなく、地道な基礎練習の積み重ねによって身につくからです。

こちらの記事では、ピアノの基礎練習について、上達するための3つのポイントや効率よく行う方法を解説します。

ピアノの基礎練習3つのポイント

まだピアノに慣れていない初心者の場合、まずは基礎となるところから練習を始めます。

基礎があるからこそ、次のステップアップに繋げられるのです。

どれだけ高度な技術も必ず基礎と結びついており、おろそかにしていては上達は望めないでしょう。

まずは、基礎練習とそれぞれの大事なポイントについてご紹介します。

1.楽譜の読み方や仕組みを正確に理解する

楽器を演奏するために欠かせないのが、楽譜です。

楽譜は、その曲がどのような音によって構成されているかが記されています。

住宅を建築するために必要な設計図に値するものであり、正確に理解できなければ完成は望めません。

まずは、楽譜に記された音符や記号がどのような意味を持っているのか、正しく把握しましょう。

ピアノの楽譜は、一般的にト音記号とヘ音記号で構成されています。

ピアノの88つの鍵盤に対して、右半分の高い音がト音記号、左半分の低い音がヘ音記号となっています。

それぞれ、右手と左手で役割を分けて弾かれるのが一般的です。

ピアノの楽譜で用いられる記号は非常に多岐に渡りますが、まずは基本中の基本となるものについて覚えましょう。

  • ♯(シャープ):音を半音上げる
  • ♭(フラット):音を半音下げる
  • X(ダブルシャープ):半音上がっている状態からさらに半音上げる
  • ♭♭(ダブルフラット):半音下がっている状態からさらに半音下げ*る

♮(ナチュラル):これまでに変化していたものを元に戻す

2.まずは音階の練習から始める

音階と鍵盤

実際にピアノに触れる際は、まず音階の練習から始めましょう。

ピアノに馴染みのない状態だと、指が慣れずに演奏がスムーズにできません。

まずは音階の練習から始めて指を慣らしましょう。

ある程度技術が身についてからでも、ウォーミングアップとして音階を再確認することは非常に大切です。

音階とは、音の階段です。

音階にはさまざまな種類が存在しますが、ピアノを弾く際は基本となる西洋音楽で頻繁に使用される長音階と短音階について確認しましょう。

長音階はメジャースケールとも呼ばれるもので、明るい印象を与える音で構成されています。

ドから順番に白い鍵盤だけを弾いてみましょう。

耳馴染みのあるド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シとなります。

88つの鍵盤にドの音は8つあるのですが、基準となるのは左から数えて4つ目のドとなります。

右手の場合、中心となるドから始まる1オクターブのうち、下がるときはミ、上がるときはファの音で指が入れ替わります。これを、指くぐりといいます。

左手の場合は、下がるときも上がるときもソの音で指を切り替えます。

これを、指超えといいます。

最初のうちは、片方の手だけで音階を弾いてみましょう。

慣れてきたら、両方の手で弾いてみます。

両方で弾くと、不慣れなうちは指の強弱が左右されて、リズムや音に乱れがみられてしまいます。

まずは、焦らずゆっくりとしたリズムから練習しましょう。

3.曲は初心者向けの簡単なものから挑戦してみる

音階を弾いてウォーミングアップが済んだら、続いて曲の練習へと移りましょう。

好きな曲や人気の曲を弾いてみたいと思われるかもしれませんが、最初のうちは初心者向けの簡単なものから挑戦してみることが大切です。

人気の曲のなかには難しいものもあり、実際に楽譜を確認してみると、単音で弾くシーンが少なかったり、見慣れない記号が多かったりするものです。

まずは、右手は単音のみを弾き、左手で単音から3つの音までを弾いている曲から挑戦して、両方の手を使用しながら演奏することに慣れましょう。

しかし、いくら簡単な曲といっても知らない曲ではあまりモチベーションも上がらないかもしれません。

そこで、自分が知っている曲を選んでみましょう。

多くの人にとって馴染み深く、難易度が低い曲として以下が挙げられます。

  • キラキラ星
  • 星に願いを
  • となりのトトロ
  • 少年時代
  • エリーゼのために
  • いつも何度でも

実際に曲を用いて行う基礎練習

初心者の方向けに、実際に曲を用いて行う基礎練習についてご紹介します。

ここで用いるのは、ピアノの練習曲として極めて有名な、シャルル=ルイ・アノン作曲のハノンの1番です。

ハノンは基礎練習に最適な課題曲で、指使いや指の筋トレに効果的です。

まずは、楽譜に従って正しく弾いてみましょう。

ハノンは初心者向けの課題曲として広く認知されていることもあり、どの鍵盤を弾くのか番号が振られている楽譜があるため、初心者でも簡単に弾けます。

指番号に従って練習を繰り返していけば、そのうち指が覚えて楽譜を見なくても自然に弾けるようになります。

慣れてきたら、曲のテンポを上げてみましょう。

同じフレーズを繰り返す形でテンポを上げて挑戦してみます。

ハノンのメロディーは単調にも思えるかもしれませんが、テンポを上げることで筋トレや指の使い方の練習に最適な曲になります。

ピアノの基礎練習を効率よく行うには?

ピアノの練習

効率よくピアノの基礎練習を行うためには、やはり独学では限界があります。

まだピアノに馴染みのない人が自分の力だけで基礎を積み重ねていくのは、どうしても非効率的です。

本当に効率のよさを追求するのであれば、実力と実績のある講師から教われるピアノ教室などを検討するべきでしょう。

ピアノは、音を鳴らすだけでも高度な技術を必要とする管楽器とは異なり、鍵盤を押すだけで音を鳴らすことができます。

しかし、人が聴いて演奏だといえるくらいにまでのレベルを目指すのであれば、正しい力の使い方や知識が不可欠です。

基礎練習を徹底的に行うからこそ、次のステップアップにつながります。

しかし、独学で基礎練習を行うと誤って変な癖がついてしまい、回り道を繰り返してしまう恐れがあるのです。

本当に基礎をしっかりと学びたいのであれば、最初の段階からピアノ教室を検討されることをおすすめします。

基礎練習を徹底してスキルアップを目指そう

何事も、基礎が土台にあるからこそ大きなことが成し遂げられます。

とくに、ピアノは両方の手の指先を細かく動かし、繊細な表現を行う楽器です。

基礎を疎かにしてしまったり、変な癖がついてしまったりすると、今後の段階で大きくつまづいてしまうかもしれません。

基礎を蔑ろにすることは、上達への回り道ともいえます。

基礎は大事な部分ですので、独学だけで自信のないかたはピアノ教室などで教わることをおすすめします。

実力と実績のある講師に教われば、何よりも効率よく基礎が身につくでしょう。

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千葉県鴨川市出身、東邦音楽大学音楽科を卒業後、2008年にBeeミュージックスクールにアルバイトとして入社。

幼少期からエレクトーンを習い、作曲、アレンジなどにも取り組み、中学になった頃より音楽講師を目指し、本格的に音楽の勉強に取り組む。大学在学中は中学高校の教員免許を取得。声楽を専攻しながら、伴奏やエレクトーンにてコード理論を学ぶ。

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