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バンダイネットワークス株式会社のプレスリリース

バンダイネットワークスとアール・タイム携帯電話を利用した医療・健康産業分野向けモバイル・ソリューション事業を開始
バンダイネットワークス株式会社
株式会社アール・タイム

バンダイネットワークス株式会社(代表取締役社長:大下聡、本社:東京都港区、以下、バンダイネットワークス)と株式会社アール・タイム(代表取締役:住吉徹、本社:東京都港区、 以下、アール・タイム)は、業務提携を行い、携帯電話を利用した医療・健康産業分野向けモバイル・ソリューション事業 『Rtime』(アールタイム)を共同で開始いたします。

■『Rtime』とは
『Rtime』は、患者や健康志向を持つ方々に代表される「医療・健康産業のエンドユーザー」と医療機関、医薬品・食品などのメーカー、あるいは教育・行政機関との間に“携帯電話を介した”リアルタイムコミュニケーションを確立することで、様々な付加価値を提供するサービスです。
医療・健康産業分野においては、情報の電子化やIT技術導入、また複数の医療機関や産学連携などの「情報ネットワーク化」が必ずしも十分に進んでいない状態が続いています。特に、「医療・健康産業のエンドユーザー」の日々の健康情報やデータをリアルタイムに集積・解析できる仕組みは、これまでに試行の域を出ず、確固たるシステムやソリューションなどは確立されていないのが現状です。
しかし、この分野におけるEBM(Evidenced-based Medicine)=「より科学的根拠に基づいた医療」を提供するニーズの高まりから、従来の「記憶に頼り」、「紙に記述し」、「手渡し・郵送する」方式から、「リアルタイムに」、「個人の情報端末(携帯電話)から」、「瞬時に情報発信・共有(双方向コミュニケーション)ができる」サービスが熱望されています。

■『Rtime』のサービス例
『Rtime』の具体的なサービス内容の例は、以下の通りです。
・治験や臨床研究における「来院管理」や服薬、日々の症状など「健康状態を記録するツール」として
・喘息など特定疾病分野における「患者治療管理」や、患者の会などの「情報コミュニケーションツール」として
・疫学調査やQOL(Quality of Life)調査などの少人数から多人数を対象とした「調査ツール」として
・健康診断や保健指導、介護などの「管理・記録ツール」として
・健康食品や化粧品などの「リアルタイム製品評価ツール」として
・地域住民への情報発信や住民サービス提供などの「ローカルコミュニケーションツール」として

<Rtime機能概要>
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■『Rtime』導入の利点
『Rtime』を利用することによる「リアルタイムで双方向のコミュニケーション」は、様々な利点や付加価値をもたらします。その一例を以下に記します。
・特に治験や臨床研究において、「服薬・コンプライアンスの向上」
・服薬・コンプライアンス向上による「記録データの質の向上」と「安全性の向上(健康被害の抑止)」
・研究・調査全般において、人手を介さない通信自動化による「省力化」、「スピードアップ」と、「コスト削減」
・それによる人的リソースの効率的活用(人でしかできないサービスへの特化)
・追跡・消息確認などの「長期定点観測的データの付与」

■『Rtime』導入の実績
『Rtime』を用いた開発ツールは、既に国立大学法人 大分大学医学部において、2007年2月より実施された臨床研究、“「Rtime」を用いた春季花粉症外来患者を対象とした患者クロースモニタリングの予備研究” で使用されております。本研究では、「Rtime」の開発ツールを患者登録、および日々の服薬状況や症状の記録・管理に利用し、良好な運用結果を得ることができました。尚、本試験については、2007年8月24日中国大連市において開催される第3回日中薬理・臨床薬理ジョイントシンポジウムで発表される予定です。

また、医学部学生を対象としたQOL調査のツールとしても採用され現在実施中の他、いくつかの医療・健康産業分野において「Rtime」の開発ツールが試行されています。

■『Rtime』の特長と強み画像
バンダイネットワークスにおける携帯電話向けコンテンツビジネスのノウハウと技術力、およびアール・タイムとそのパートナーの持つ医療・健康産業分野における専門的知識と人的ネットワークにより、「Rtime」は以下のような特徴と強みを有しております。
・携帯電話の通信事業者を選ばないシステム構成
・用途やニーズに応じて、最短のカスタマイズ期間でのツール開発(1〜数ヵ月)
・携帯電話単位(実質的には個人単位)でのユーザー管理
・携帯電話の特長を活かした個人またはグループへのリアルタイムアクセス
・情報(データ)の内容の管理や不応時への対応(例:医師へのアラート)が可能
・治験や臨床研究で使用されることを前提に、FDA 21 CFR Part11(米国食品医薬品局による電子記録と電子署名の規則)に対応したシステム設計
・管理者(医師・研究者など)がリアルタイムにデータをモニター・抽出・解析することが可能
・管理者毎に設定できるアクセス制限およびデータ閲覧・変更制限
・データ変更履歴および変更者の記録と管理
・個人情報保護に対応する暗号処理
・携帯電話機能(データ通信・アプリケーションなど)の応用
・その他、キャラクターやゲームなどエンターテイメント性を付加することが可能


<Rtimeシステム構成図 ― 強固なセキュリティとFDA 21 CFR Part11準拠>
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両社の役割は以下となります。
バンダイネットワークス:各顧客ニーズに対応したシステム設計・開発および運用
アール・タイム:営業・販売窓口、顧客開拓業務およびパートナー企業とのアライアンス構築

今後両社は、各分野において経験豊富で専門性の高い企業を本事業のパートナーとして業務提携し、「Rtime」の推進・拡大をはかってまいります。
その第一歩として、九州・北陸地方で調剤薬局を展開する株式会社ナチュラルライフ(代表取締役:竹原稔、本社:佐賀県佐賀市)(※)とアール・タイムは2007年4月に業務提携を行い、本事業の潜在顧客の開拓および地域医療サービス向上のために関連する企業・機関(病院や大学)や団体(患者の会や学会)等、産学連携強化に「Rtime」を応用・展開する試みを行っております。
 さらに、患者の健康状態を知るために一般的に使用されている血圧計や体重計、血糖値測定器に代表される様々な医療デバイスや計測器と携帯電話を直接、あるいは記憶媒体を介して接続し、データを自動転送するツールの開発も行ってまいります。これにより、「Rtime」の機能の充実をはかると共に、疾病・健康管理のための遠隔医療サポートツールとしての展開を進めてまいります。

このたびの事業開始は、バンダイネットワークスが医療・健康産業分野に参入する第一歩であり、今後も両社が協力して、この分野における携帯電話を用いた情報コミュニケーションリードするサービスを提供してまいります。

※)株式会社ナチュラルライフ:1996年5月設立。九州・北陸地方を中心に調剤薬局店舗を拡大中で、接遇をはじめ多方面からの社員教育の徹底と継続により、地域のお客様より高い支持を得ております。新たな取り組みとして、現在の調剤薬局では為し得ない高次元のサービスを提供することを目指し、日本大学薬学部の協力のもと寄付講座(キャリアデザイン学講座)を開設し、薬剤師の知識・スキル・意識の向上と可能性の追求を行っております。(URL:http://www.life-jp.com/

■バンダイネットワークスについて (URL:http://www.bandai-net.com/
2000年9月に株式会社バンダイから分社。資本金11億13百万円、代表取締役社長 大下 聡。
人気のキャラクターの版権を取得しユーザーに受け入れられるように商品化するキャラクターマーチャンダイジングを得意とするバンダイナムコグループならではの強さを武器に、独自のサーバ運用のノウハウや優れた企画力・発想力、それにパートナー企業との連携を存分に活かして、コンテンツ事業やソリューション事業、コマース事業など幅広く手がけています。
バンダイネットワークスが提供している携帯電話向けコンテンツは、約370万人のユーザー(有料会員、国内)にご利用いただいています。2003年12月12日にJASDAQ市場(コード:3725)に上場しております。

■アール・タイムについて (URL:http://www.rtime.co.jp/
2007年1月設立。本事業を医療・健康産業分野に広く展開するために、専門的知識と経験、および人的ネットワークを持ったグループによって設立、運用されております。

※Rtimeはバンダイネットワークス株式会社および株式会社アール・タイムの登録商標です。