エアバス, エアライン, 機体, 解説・コラム — 2024年1月17日 18:25 JST

JAL赤坂社長、A350「1機追加購入」緊急脱出「乗客の理解あってこそ」

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 日本航空(JAL/JL、9201)の赤坂祐二社長は1月17日、羽田空港で2日に起きた海上保安庁機とJAL機の衝突事故により、国内線機材エアバスA350-900型機が1機全損となったことから、同型機を1機追加発注することを明らかにした。

羽田事故で全損となったJALのA350-900 13号機JA13XJ=22年1月1日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 赤坂社長は17日に都内の本社で開いた会見で「大型機1機減は大変残念。1機減った分は追加購入するが、1年から2年は待つ必要がある。A350は1機スタンバイ機があるので、こういったものを活用してお客さまにご迷惑がかからないようにしていく」と語った。

都内のJAL本社で会見する赤坂祐二社長=24年1月17日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 JALはボーイング777型機の後継機として、11年前の2013年10月にA350を発注。標準型のA350-900を18機、約7メートル長い長胴型のA350-1000を13機の計31機を確定発注し、オプション(仮発注)で25機購入する契約を締結した。国内線機材のA350-900は2019年9月1日に就航しており、16号機(JA16XJ)まで受領しているが、2日の事故で13号機(JA13XJ)が全損となり、約150億円の損害が生じる見込み。24日には、長距離国際線機材のA350-1000が羽田-ニューヨーク線に就航し、13機ある777-300ERの置き換えが始まる。

 また、赤坂社長は会見の冒頭、「大変痛ましい事故が起きた。幸いなことにお客さまと乗務員全員の命が救われたが、何よりもお客さまのご理解ご協力あってこそだと心から思う」と緊急脱出時に協力的だった乗客に感謝の意を示し、事故原因究明と再発防止が「亡くなられた5人の方への弔いになる」と語った。

海保機との衝突で焼け落ちたJALのA350-900 JA13XJ=24年1月3日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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