裾野のトヨタ東富士、9日生産終了 跡地に先進実証都市

 閉鎖方針を明らかにしていた裾野市のトヨタ自動車東日本東富士工場は7日、閉所式を工場内で行い、従業員らが53年の歴史を振り返った。9日に全ての生産ラインを止める。閉鎖を発表した2018年7月時点で所属していた従業員約1100人のうち、約400人は定年や転職などで退職し、約700人は東北の3工場などに順次異動している。

生産終了を前に開かれた閉所式で、従業員やOBに感謝の言葉を述べる白根武史会長(左奥の壇上)=7日午後、裾野市のトヨタ自動車東日本東富士工場
生産終了を前に開かれた閉所式で、従業員やOBに感謝の言葉を述べる白根武史会長(左奥の壇上)=7日午後、裾野市のトヨタ自動車東日本東富士工場
残りの生産台数がわずかになった生産ライン=7日、裾野市のトヨタ自動車東日本東富士工場
残りの生産台数がわずかになった生産ライン=7日、裾野市のトヨタ自動車東日本東富士工場
生産終了を前に開かれた閉所式で、従業員やOBに感謝の言葉を述べる白根武史会長(左奥の壇上)=7日午後、裾野市のトヨタ自動車東日本東富士工場
残りの生産台数がわずかになった生産ライン=7日、裾野市のトヨタ自動車東日本東富士工場

 工場跡地には、トヨタ自動車が来年2月23日、先進技術の実証都市「コネクティッド・シティ(ウーブン・シティ)」を着工する。豊田章男社長はビデオメッセージを寄せ「ウーブン・シティは更地の上ではなく、皆さんが残してくれた歴史の上にできる」と思いを伝えた。
 1967年にトヨタ自動車東日本の前身・関東自動車工業が開設し、累計生産台数は約750万台。現在はポルテやジャパンタクシーなど十数台の最終組み立てと検査を残すのみになった。
 式典には約500人が出席した。白根武史会長は「最後まで日々改善を尽くし、一台一台、完璧な作り込みを続けてくれた」と半世紀以上の操業を支えた従業員やOBらに感謝した。

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