ハイスクールラプソディー

トレンディエンジェル・斎藤司さん 日本大学高校 3年間ほぼ一人 でも「いつかビッグに」

2023.06.23

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中村 千晶
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M-1グランプリ優勝をきっかけにブレークしたお笑いコンビ「トレンディエンジェル」の斎藤司さん。美声の持ち主でもあり、最近はミュージカル俳優や声優としても活躍中です。お笑いタレントとしての原動力は、高校時代の経験にあるようです。 写真/山本倫子

斎藤司

話を聞いた人

斎藤司さん

お笑いタレント「トレンディエンジェル」

さいとう・つかさ/1979年、神奈川県出身。日本大学高等学校を経て日本大学商学部商業学科卒業。25歳で芸人になる決意をし、吉本総合芸能学院(NSC)へ入学。同期生の相方たかしと「トレンディエンジェル」を結成し、2015年のM-1グランプリで優勝。バラエティー番組ほかミュージカル俳優や声優としても活躍。17年に結婚、2児の父でもある。映画「それいけ!アンパンマン ロボリィとぽかぽかプレゼント」(6月30日公開)に声優でゲスト出演。

どんな子ども時代でしたか?

幼稚園時代は本当にシャイで、自分から人に話しかけられず、通園バスの中でずっと泣いているような子でした。小学校にあがると話しかけてくれる子がいて、交友関係が広がりました。僕はシャイなのに目立ちたがり屋の部分もあって、でも全員に「見て見て!」というのは恥ずかしい。こそっとおもしろいことやって、見ていた子だけが笑うみたいな感じでした。いまテレビに出ていても、そのエッセンスは多分に残っていると思います。中学時代は黄金期でした。童顔だったので女の子たちに「かわいい」ともてはやされて、リレーのアンカーとして活躍もしました。しかし、高校で暗転したんです。

高校は私立の日大高校ですね。

教育熱心だった父が偏差値で選び、当時は男子校でした。何も考えずに受験して進学したものの、学区も違って一気に知り合いがいなくなってしまった。幼稚園時代の感覚がよみがえり「やばい」と思ったのですが、でもそこで「オレは一人でいい」みたいに変にとがっちゃったんです。そして本当に3年間、ほぼ一人で過ごすことになりました。別にいじめられていたわけでもないのに、自分でも「なんでこうなっちゃったのかな」と思いながらの3年間でした。通学路では他のクラスの人に「友達がいない」とバレたくないから、前の集団とつかず離れず、後ろの集団をたまに友達っぽく振り返ってみたりとか、小細工をいっぱいしていました。一番気まずかったのが修学旅行。たまたま中学時代に仲良かった子の高校と長崎で一緒になったんです。中学のころの感覚で「おお!」とかしゃべって盛り上がって、別れ際に「じゃあな! おおーい、待ってよ~」とか言いながら自分の高校のほうに走っていった。いや、誰も待ってないのに(笑)。話せば話すほど悲しくなりますが(笑)、そういう演技力は、いまミュージカルにいきていると思います。

高校時代の斎藤さん=本人提供
高校時代の斎藤さん=本人提供
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