「母親失格かも…」号泣する星野真里さんを救った、母のひとこと

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聞き手・渡辺純子
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 俳優の星野真里さん(42)は5人きょうだいの真ん中で、実家はたばこ屋さん。母は大忙しで、子どものころは素直に甘えられなかったと言います。少しずつ頼れるようになったいきさつや、出産後に「救われた」という母の言葉を語りました。

 私、5人きょうだいなんですよ。姉と兄と弟と妹がいて、父方の祖父母も一緒に暮らしていたので9人家族。家事すべてを母が一人でこなしていました。炊飯器2台がフル稼働していました。

 実家はたばこ屋で、父はお店にいることが多かったので、家のことは全部母任せ。昭和の家族の形というか、夫は仕事をして、妻は嫁として家を切り盛りするのが当たり前という目線の中で、本当に大変な状況でした。必死だったと思います。

 でも私も必死でした。7歳から子役を始めて、学校や仕事のことを相談したくても、忙しい母には言えなかった。どうせ私の話は聞いてくれない、聞いても片手間でしょ、と思い込んでいました。「きょう、どうだった?」なんて聞かれても乱暴に返事して、「何、その言い方」みたいに母もカッとして、ぶつかってばかり。取っ組みあいのけんかもしました。

 大学に入って一人暮らしを始めて、母がやってくれていたことの偉大さに気づきました。料理も洗濯も掃除も……。それまで当たり前すぎて考えることもなかったんです。それからですね、母に相談できるようになったのは。最初はお料理。「イカをさばきたいんだけど、どこから手をつければいいのかな」とか、電話すると何でも教えてくれた。少しずつ頼ることができるようになりました。

 私も母親になって、母との関係はさらに変わりました。

 里帰りせずに産んで、1カ月は夫が家のことをしてくれたのですが、その後しばらく海外に行くことになりました。娘と実家に帰り、にぎやかな中で2週間過ごして、いざ自宅に戻るとき、怖くなってしまったんです。娘と二人きりになるのが怖かった。娘を100%かわいいと思えないなんて母親失格じゃないかと、母と義姉の前で号泣してしまいました。いま思うと軽い産後うつだったのかもしれません。

 そしたら母に「子どもを四六…

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