仲邑菫女流棋聖と上野梨紗二段 最年少のタイトル戦は最初で最後?

大出公二
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 14歳VS.17歳。囲碁界初の10代同士のタイトル戦が、18日に打たれた。史上最年少のタイトルホルダー仲邑菫(なかむらすみれ)女流棋聖(14)に上野梨紗二段(17)が挑戦する第27期女流棋聖戦三番勝負は神奈川県平塚市で開幕し、第1局は仲邑が白番中押し勝ちし、タイトル防衛まであと1勝とした。

 合わせて31歳のタイトル戦は、仲邑が上野梨の姉・上野愛咲美(あさみ)女流名人(22)を破り、初タイトルを獲得した前期女流棋聖戦の34歳を抜く最年少記録となる。

 上野梨は2019年のプロ入り当時から才能を高く評価され、同期の仲邑のライバルと目されていた。デビュー後しばらく仲邑に水をあけられていたが、昨年急伸を遂げ、女流棋聖戦の挑戦者決定戦で上野愛を破り、仲邑との最年少対決が実現した。

 仲邑が3月に韓国棋院に移籍するため、両者による日本国内のタイトル戦は、仲邑が日本に復帰しない限り、最初にして最後となる。仲邑は防衛しても、移籍に伴いタイトルを返上する。

 仲邑は「自分の力を出せたかなと思います。いいスタートを切れてよかった」、上野梨は「致命的な錯覚があって、気合が足りなかった。第2局までにめちゃくちゃ勉強して、気合を入れたい」と話した。第2局は、25日に東京・市ケ谷の日本棋院で打たれる。(大出公二)

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