啄木の賀状も届いた愛着ある建物「見て」 創業120年の呉服店廃業

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杉村和将
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 創業約120年の呉服店が、年内で閉店する。店の建物は、歌人・石川啄木にも縁がある。「こういう建物があったことを知ってほしい」。主人は最後の来訪を呼びかけている。

 廃業するのは、盛岡市の肴町にある亀半呉服店。

 「市(いち)」が立つ日にちなんで名づけられた旧「十三日町」で1905(明治38)年に創業した。ただ正式創業の数年前からこの地で商売を始めていたといい、歴史は約120年になる。

 十数人の職人を抱え、注文に応じた丁寧な仕事で知られた。難しい仕立て直しや古い神楽の衣装づくりなども引き受け、「亀半にいけばなんとかなる」と市民に頼られる存在だった。

 一定期間お金を積み立てると満期に1割分のサービスが得られてお得な買い物ができる「友の会」による販売システムをいち早く採り入れ、事業を拡大した時期もあった。

 しかし、時代の流れにあらがえなかった。

あらがえなかった理由…

 近年は、時代の経過とともに…

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