挿絵画家・小松崎茂の原画をデジタル化 ネットに「美術館」を開館中

鈴木逸弘
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 挿絵画家千葉県柏市に自宅があった小松崎茂(1915~2001)の原画などをデジタル化し、ネット上で公開する「小松崎茂ONLINE美術館」が開館している。約150点を無料で見られるようにしたほか、有料の支援会員になると、月ごとに入れ替える作品も鑑賞できる。

 小松崎の作品は、雑誌の挿絵などを含むと約2万点。プラモデルの箱に描かれた絵や少年雑誌の口絵といった代表的な作品のほか、風景画やデッサン、油絵などもある。週刊少年サンデーに掲載され、代表作となった「戦艦大和」のほか、空想画の代表作となった「宇宙コロニーⅡ」、写実的な要素が強い「浅草寺仁王門」などが無料(一部有料)で公開されている。

 茂の死後、孫の小松﨑憲子さん(43)が作品の多くを引き取り、その後、正式な著作権継承者となった。全国各地で展示会を開催していたが、コロナ禍で公開する機会が激減した。憲子さんは「何もしないと、小松崎作品が時代とともに埋もれていってしまう」と危機感を抱き、夫の稔さん(44)とともにオンラインの美術館の開館をめざして準備を進めてきた。

 稔さんは「オンライン美術館でいただいた支援をもとに、散逸している原画の収集や維持管理、展示会などを開催し、幅広く小松崎茂の作品を見てもらいたい」と話している。

 支援会員などの案内は同美術館(https://shigerukomatsuzaki.com/別ウインドウで開きます)まで。(鈴木逸弘)

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