4万8千人が立候補の登録 イラン国会議員選 競争率は168倍

カイロ=武石英史郎
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 イラン内務省の選挙管理当局は13日、来年3月に行われる国会議員選挙の立候補の受け付けが同日締め切られ、4万8847人が登録したと発表した。イラン国営通信が伝えた。国会の定数は290で、168倍の競争率となった。

 イランでは立候補登録した人に対し、聖職者や法律専門家でつくる保守的な護憲評議会が、イスラム教に忠実かどうかなどの基準に照らして資格審査をする。前回2020年の選挙では約1万6千人が立候補登録したが、審査で認められたのは7148人だけだった。

 今回、立候補登録が前回に比べ3倍以上に増えたのは、オンライン化により、手続きが簡単になったことなどが影響したとみられる。日本のような供託金の制度もない。イラン当局は受け付け開始前に、あらゆる携帯番号にショートメッセージ(SMS)を送り、立候補登録を呼びかけた。登録の多さを体制支持の表れととらえ、誇示している面もあるとみられている。

 登録者のうち女性は14%だった。年齢別では、40~50歳が全体の36%を占めて最も多く、30~40歳が35%と次いで多かった。(カイロ=武石英史郎)

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