「何かある」朗希世代の阪神ドラ6左腕 新人一番乗りの初勝利

大坂尚子
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 (1日、プロ野球 阪神タイガース6―5横浜DeNAベイスターズ)

 延長十二回、阪神の8番手でドラフト6位新人、21歳の富田(とみだ)蓮がマウンドに上がった。「もう行くしかない。楽しもう」と腹をくくった。

 2死一塁で迎えたのは2番宮崎敏郎。2017年の首位打者で、この日はソロを含む2安打と当たっていた。その34歳を前に、一歩も引かなかった。

 3球で追い込み、4球目。球速表示以上に伸びのある直球を外角いっぱいに投げ込み、見逃し三振に仕留めた。その裏にチームはサヨナラ勝ちをおさめ、12球団の新人で一番乗りとなるプロ初勝利を挙げた。

 「素直にうれしい。初登板で初勝利できたことは何かあるんだなと思う」

 岐阜・大垣商高から三菱自動車岡崎を経て入団した左腕は、佐々木朗希世代でもある。昨秋に台湾であった23歳以下のワールドカップで最優秀投手、ベストナインを獲得し、日本代表の優勝に貢献した。春季キャンプ途中に1軍に上がると、オープン戦で結果を残して開幕1軍の切符を手にした。

 「(試合直後のお立ち台で)何を話したかあまり覚えていない」と初々しいが、度胸は満点。「ああいう場面はこの先もあると思う。任された仕事をまたできるようやっていきたい」(大坂尚子)

 岡田監督(神) 「富田はオープン戦で打たれていなかったから(十二回を)任せた。最後の攻撃は2死からよく諦めずにつないでくれた」

 近本(神) 十二回に中越えのサヨナラ打。「越えろとしか思っていなかった。打席に立てたのも(十二回に好投した)富田がつないでくれたから」

 森下(神) ドラフト1位新人は一回にプロ初安打初打点。「三塁手のグラブに当たっていいところに転がってくれた。1本出てほっとした」

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