17歳津覇「1年目から全力で」 FC琉球U18からトップ昇格

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 サッカーのFC琉球U18所属で、うるま市出身の津覇実樹(17)がトップチームへの昇格を果たした。U18からの昇格は4年ぶり。攻守の要となるMFボランチを中心にDFやサイドMFなど幅広くこなせるユーティリティープレーヤー。生え抜き選手の活躍に周囲の期待は大きい。津覇は「1年目から試合に絡んでいけるよう全力で頑張る」とレギュラー争いに意欲を見せた。

 一歩ずつキャリアを積み上げて念願のプロ契約をつかみ取った。高1で琉球U18に所属しながら国体九州予選では県選抜FWとして活躍。チームでは主に守備的MFとしてゲームをつくった。2年になるとトップの若手と一緒に「Jエリートリーグ」に出場。3年になってからはロングシュートに磨きをかけた。そして昨年6月、天皇杯2回戦で初めてトップのベンチに入った。9月にはJ公式戦出場が可能となる2種登録を果たした。

 昨季、トップの練習に加わっていたのは、J3降格を食い止めようとクラブ全体が必死になっていた頃。津覇は「サポーターのため、沖縄のためにみんなが必死になってやっていた」とプロの厳しさを肌で感じた。

 指揮を執っていたスペイン人のナチョ・フェルナンデス監督にも刺激を受けた。「すぐにプレーを止め、立ち位置など一つ一つ細かく指示していた」と、チーム戦術を遂行するためのきめの細かさを学んだ。

 守備的MFを主戦場としてきたが、プロではポジションにこだわりはない。複数ポジションをこなせることは長所でもある。「監督が使ってくれたら、どこでも全力で結果を出したい」と貪欲さを見せる。

 目標とする選手はカタールW杯で活躍した日本代表のMF三笘薫だ。ドリブル突破に注目が集まるが、守備での貢献や1対1が強い部分に魅力を感じている。

 プロの厳しい戦いを控え、津覇は今月2日、サッカーを始めた小学生時代に所属した中原FCの初蹴りに参加した。同級生らとチームを組み、小学低学年とも一緒にボールを蹴った。

 津覇は「めっちゃわがままな選手でドリブルばっかりしていた。監督に教わってシュート練習をめっちゃやってうまくなった」と懐かしそうに話した。

 同FCの伊禮門大樹主将(6年)は「自分もあんな風に楽しくサッカーをしたい。憧れます」と話した。外間茂樹監督(46)は「ここがチャンスだと思ったら自分で考えて動く。小学生の頃から試合を読む力があった。沖縄のサッカーを盛り上げて、子どもに夢を与える選手になってほしい」と願った。

     ◇

<つは・じつき>うるま市出身。小学3年のとき中原FCでサッカーを始め4年時に県制覇。中学は沖縄SVU15、高校からはFC琉球U18でプレー。177センチ、68キロ。1対1に強く、複数ポジションをこなせるユーティリティープレーヤー。ロングシュートが武器。(沖縄タイムス)

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