第6回政治に不公平さ感じるあなたへ 菅野志桜里さんが語る「声が届く時」

有料記事30代のRe

聞き手・高橋杏璃
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【質問】頑張ると損する。政治って不公平じゃないですか(34歳女性)

 共働きで世帯年収は2千万円近くありますが、子ども4人を育てていて、世間でイメージされるほどの余裕はありません。それなのに「高収入世帯」と見なされ、たいていの子育て支援策は所得制限で対象外になってしまいます。頑張って稼いでも、かなりの額が納税で消えていく。再分配の意義はわかるけれど、頑張ると損をするようで許せません。いまの政治って不公平じゃないですか。(関西地方、女性会社員 34歳)

【回答者】元衆院議員・弁護士 菅野志桜里さん

 頑張って稼いだ分、社会のためにより多く納税を求められる。それなのに、保育の無償化といった新しい支援制度ができても、所得制限で対象にならないことがほとんど。再分配機能の土台を担っているのに、そのメリットがどんどん取り上げられていくというこの女性の感覚は、すごく真っ当だなと思います。

 特に、少子化は国の重要課題と常々言われているのに、肝心の子育て支援がなかなか前進しない。失望感が強いですよね。

 たとえば、防衛費の増額規模や財源は昨年末に決着したのに、子育て関連はどちらも先送り。「なぜこっちの声は届かないんだ」と不公平感があるのはわかるし、子育て世代の声が届きにくい背景には、政治のシステムの欠陥があるんだと思います。

 この女性が指摘する、政治家との世代間ギャップもその一因です。高齢であっても時代の変化に敏感であればよいのですが、確かにその意識を持てない政治家もいます。

 やはり若い政治家を増やし、さらに、若手であっても実力があれば手腕を発揮できるような政治文化をつくる必要がある。たとえば、議員の当選回数や年齢で任期を制限するなど、若い世代の声が反映されやすくなる改革に手を着ける必要があると感じます。

 一方で、明るい側面も見えてきました。

 この女性のように子育て支援…

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