大相撲、28年ぶりの巴戦の可能性も 連勝するまでエンドレス

内田快
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 大相撲夏場所は22日、4人に優勝の可能性を残して千秋楽を迎えた。

 3敗の横綱照ノ富士、平幕隆の勝、4敗の小結大栄翔、平幕佐田の海が賜杯(しはい)をめぐって争う。

 2人以上が同じ勝ち星で並んだ場合は、どのように優勝を決めるのか。

 優勝争いにかかわる千秋楽の取り組みは、以下の3番になる。

 ▼佐田の海―隆の勝

 ▼志摩ノ海―大栄翔

 ▼照ノ富士―御嶽海

 3敗勢がともに勝ち、12勝とした場合は、2人での優勝決定戦が行われる。

 照ノ富士、隆の勝、佐田の海の3人が4敗で並んだ場合は巴(ともえ)戦にもつれこむ。2番続けて勝った力士が優勝になる。2連勝する力士が出るまでは、3人は順に取組を続けることになる。

 巴戦が最後に行われたのは、1994年の春場所だ。このときは横綱曙、大関貴ノ浪、平幕貴闘力の3人で争い、曙が優勝をつかんだ。

 照ノ富士、隆の勝が敗れ、大栄翔、佐田の海が勝った場合には11勝4敗で4人が同点となる。

 4人での優勝決定戦となると、97年春場所以来だ。

 勝ち抜きのトーナメント方式が採用され、くじ引きで組み合わせを決めた。1回戦で横綱貴乃花―平幕魁皇、横綱曙―大関武蔵丸が対戦した。勝ち上がった両横綱の一戦では、貴乃花が上手ひねりで曙を破って、16度目の優勝を飾っている。

 なお、優勝決定戦が行われるようになったのは47年夏場所以降のこと。それまでは同点だった場合は、番付上位の力士を優勝としていた。これまでの優勝決定戦で最も多くの人数で争われたのは、96年九州場所の5人だ。(内田快)

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