いつか、つながる2人の道 巨人コーチの亀井善行と親友が描く未来
平田瑛美
昨季までプロ野球の読売ジャイアンツ(巨人)で活躍した亀井善行さん(39)。
幾度の故障を乗り越え、がむしゃらさや勝負強さが多くのファンの胸を打った。そんな亀井さんには学生野球の10年間、特別な縁があった。
社会人野球の日本新薬で活躍した箸尾谷(はしおだに)英樹さん(39)。中高で亀井さんとバッテリーを組み、大学ではライバルだった。
奈良県北西部の安堵町出身。中学生で入部した野球チーム・オール大和(現・大和ボーイズ)で、隣町に住んでいた亀井さんと出会った。
中学3年生の春には、亀井さんが投手、箸尾谷さんが捕手で、チーム創設初の全国優勝を遂げた。
別々の高校に進むはずだったが、箸尾谷さんが「ここなら一緒に野球ができて楽しいかも」と、亀井さんを誘い、上宮太子高(大阪)に進学。野球部の1期生になった。
3年間、クラスも部活も、登下校まで一緒だった。
でも、一緒でないときに人一倍努力していたことを知った。
2年生の春、府大会2回戦で初戦負けを喫し、亀井さんは足を疲労骨折。練習できない間、ウェート室にこもっていた。
復帰後、捕手だった箸尾谷さ…